目次
1 カーストを理解するための基本知識
2 カーストの伝統的仕事を続ける人びと
3 存在感を増す中間カースト
4 グローバル化時代を生きる高位カースト
5 不可触民・後進カーストと呼ばれる人びと
6 カースト社会を生きる女性たち
7 ヒンドゥー社会以外の宗教集団とカースト
著者等紹介
金基淑[キムキスク]
京都文教大学総合社会学部教授。筑波大学大学院修了(文学博士)。専攻:文化人類学、南アジア地域研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Akihiro Nishio
24
続けてインド本。インドはかつての日本に似ている。数多の神々を信仰し、士農工商・穢多・非人のカースト。武士階級の上士・下士・足軽の区別や、商人層が様々な職能集団に別れ先祖代々その職業に従事しており、それぞれの祭る神々がいて日常ごとの細々したルールがあったこと。そして、それが近代化と共に崩れ去るところがである。さすが日本語で読める最もカースト制度に詳しい本と言われているだけあり、様々なカーストの生き方・価値観が良くわかる。2017/03/12
mittsko
7
看板に偽りなし!まさにカーストから現代インドを知る最適の一冊。現代インド入門としては、これまでで一番得心がいった。インドを知りたい初級中級者はぜひ読まれたし! ヒンドゥー中心のバイアスは避けられないが、本書は「ヒンドゥー社会以外の宗教集団とカースト」に六つの章を割いておりバランスが良い。また、イントロで「トライブ」(部族民)とカーストとの関係を整理するところは心憎い。各章の記述スタイルは実に多様で、当事者の語りをそのまま和訳して示すものから、歴史と現状、外的条件と内的動機を包括的に示すものまである。良い2020/02/06
きゅうり
6
不可触民でも政治家になっている人がいる。しらなかった。2018/12/09
noko
5
最近インド関係の本を読みましたが、案外身分の事が出てくるので調べてみました。現地で調査していて、丁寧な一冊です。カーストは言葉として使わないで、サマージが使われている。昔は職能集団で代々同じ仕事をしていたが、現代はそうでも無い。現代でも気にするのは結婚で、基本同種カーストやサブカーストと結婚する。ブラーマンは日本ではバラモンと称されているが、漢字に音写した婆羅門の日本語読み。インドで相手のカーストを尋ねることは近年憚られる。かわりに、どのサムダーヤム?と聞くことがある。ジャイ・ビーム!という挨拶がグッド。2022/12/20
mari
3
うぅ。。。これはややこしく難しい。カーストは差別のようでじつは差別からのモロモロを最初からガードするための知恵ではないのか?とフッと思いました。頭がこんがらがるーっ。2012/11/06