内容説明
19世紀以来の貧困大国の実態を、奴隷・ホームレス、貧困層の女性・子どもなどの視点を中心に描きとる。民衆はいかにコミュニティを形成し、住まいを確保し、食糧を見つけ、職を探し、子どもを世話し、福祉を求め差別と闘ってきたのか―語りを通してその生の実像に迫る。
目次
序章 「怒れる貧者」と救済の「定法」
第1章 生きのびる―私は弟の番人か?
第2章 ねぐら―ホームとよべる場所
第3章 食べる―ゴミあさり
第4章 働く―依存すること、しないこと
第5章 愛する―女性と子ども
第6章 尊敬―救済の代償
第7章 逃亡―黒人と打ちひしがれた者たち
第8章 降伏―貧困の文化?
第9章 抵抗―パンか血か
終章 貧困の計算
著者等紹介
ピムペア,スティーヴン[ピムペア,スティーヴン][Pimpare,Stephen]
ニューヨークのイェシーバ大学にて、アメリカ政治学と社会福祉政策の教鞭をとる
中野真紀子[ナカノマキコ]
ニューヨークの独立放送局「デモクラシー・ナウ!」の日本グループ「デモクラシー・ナウ!ジャパン」代表。翻訳家
桜井まり子[サクライマリコ]
福祉NPO法人所属、「デモクラシー・ナウ!ジャパン」編集委員。「パレスチナの子供の里親運動」会員
甘糟智子[アマカストモコ]
東京生まれ。多摩美術大学卒業後、PR誌編集・ライターをへて翻訳業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アーク
1
アメリカン・ドリームって、宝くじと同じで成功を掴む確率は 限りなく低いけれど、大衆はどこかで信じているからこそ廃れない題材なんだろうな。 そしてこの本は、それをあざ笑うようなアメリカの格差・差別社会の実態を 容赦なく突きつけてくる。 貧乏人や有色人種はそれ専用のシステムに組み込まれ、 一度はまったら歯車になったように、抜け出せない。 金は金持ちに集まり、貧乏人からは逃げていく。 アメリカ社会は文字通りサバイバル。 アメリカの文化は大好きだけど、その社会システムは人間的じゃないよな、と改めて気づく。2013/07/07
kozawa
1
流行った文庫のような邦題を付けられてしまっているが、まぁ、タイトル偽った本というわけではない。書名と出版社が立ち位置を物語っているのでそういうものだと思って読めばいいと思うが、反貧困救済政策に取り入れられる主張の根拠のなさについても色々触れられている。しかしまぁ、アメリカの中でも時代と地域を言ったり来たりしながら話が進むのでどこの何の話かを見失って理解するとイタイことになりそうだ。それなりに面白くはあった。2011/01/27
偽教授
0
構成に凝りすぎで読みづらい。2013/12/17
ふわふわぷりん
0
アメリカのある州では浮浪者になる事は犯罪ですぐ逮捕され州立農場送りになりムチで打たれただ働きさせられるとありました。日本とはまた違って貧困は辛い事です、、、。2012/10/06
栗山 陸
0
レポート用。2012/02/03