目次
第1部 日本の結婚事情(“総論”結婚の「きしみ」を越えて;婚姻制度―その枠組と問題点;未婚、晩婚、非婚の何が問題か―希望する人生選択が可能な社会へ;デ・ファクト(事実婚)という選択
性愛・結婚―若年層・青年層の実態と語られ方
結婚市場
厚生年金分割制度は離婚を促したのか
外国人生活支援活動に見る国際結婚・離婚
エッセイ 結婚と女性の意思―時代に振り回されないために
展望 結婚の展望―結婚は恋愛の領収書?)
第2部 海外の結婚事情(レポート)(柔軟に変化するアメリカの結婚―家計の主たる稼ぎ手となる女性、子育ての喜びを知り始めた男性;結婚・パクス(PACS)・事実婚―3つの選択肢から選ぶフランス的カップル形態
シンガポール―未婚・晩婚・少子化の進展と政府の対応
スウェーデンの結婚・離婚事情
韓国の結婚と離婚の新しい傾向
都市化が現代中国女性の結婚に及ぼす影響
インドの変わりゆく結婚事情とジェンダー
現代チュニジアの結婚事情)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
katoyann
21
2010年刊。主に日本の晩婚化、未婚化現象の要因を分析するパートと各国の結婚事情を紹介するパートからなる。韓国と日本の少子化が話題になって久しいが、その問題は端的に言えば若年者の雇用労働が不安定になり、その結果として結婚を忌避するようになった現象としてまとめることができる。また、男性を稼ぎ主とし、妻子を扶養するというジェンダー意識から抜けきれていないことも日本社会の問題として提起できる。出版から13年経っても変わらね現状に驚く。個人的には年金の受給額が減り保険料が高くなるという実情に気づき、不安になった。2024/03/06