目次
脳科学と学習・教育の未来
ヒト行為の学習と記憶の脳科学
学習困難児の学習支援と脳機能
子どもたちの学習意欲と夜型生活
認知症高齢者の脳機能改善と学習療法
外国語学習と「臨界期」
顔認知のメカニズムと学習効果
母と子のコミュニケーションと情動
脳機能からみたコミュニケーション能力の発達
分子基盤からみた学習機構の生後発達
発達障害と遺伝子・環境
神経回路の発達からみた育児と教育の臨界齢
著者等紹介
小泉英明[コイズミヒデアキ]
株式会社日立製作所日立フェロー、独立行政法人科学技術振興機構社会技術研究開発センター「脳化学と社会」研究開発領域領域総括、東京大学先端科学技術研究センター客員教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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とも
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題名の通り,脳科学の最新の理系的知見で文系のものとされてきた学習や教育を論じる学術書。データの提示が(文系人間の私には)不親切な部分もあるが,現時点での研究成果が概観できるのはありがたい。思ったより,学習のメカニズムは解明されていない。残念でもあり,安心できる結果でもある。乳児は誕生数日後でも母国語に顕著な反応を示すことが分かっているらしい。一方,外国語学習の臨界期ははっきりと言い切れないということも分かってきたようだ。2010/12/13
amun0116
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日本でこういうプロジェクトがあったんだなと感心。ただし、脳科学研究の応用は、発達障害や言語学習など、教育・学習の一部に限られていて、通常の学校教育でのいわゆる5教科への応用とかだとまだ距離があるのだなという感じ。また、これは心理学の影響と思うが、「記憶」段階の話が多い印象。2023/03/22
みん
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教育を認知神経科学から説明しようとしている本。 本書の中でも言われているが、これからの分野なので体系的に説明されておらず、リファレンスも少なく、内容もあまりない。 この本から何かを得ようとするのは難しいが、本が悪いのではなくこの分野自体がまだ未成熟なことが原因。 何を勉強しようか迷っている高校生や研究室や研究テーマを選んでいる大学生、院生には参考になるかも。2018/11/02