目次
第1部 資源の見方(「人々の資源論」前史―日本の資源政策と「総合」;森が資源となるいくつかのみち―中国の歴史という事例から;人々が資源になるとき―タイ北部における「参加型開発」の地域性と歴史性)
第2部 資源の争われ方(銅のそばに暮らす人々―コッパーベルトに見る「資源の呪い」;森は誰のものか―インドネシアの森林資源管理をめぐる政治過程;くり返される水争い―タイ北部に見る環境変動の実態と認識の乖離;国家に見捨てられた資源―日本石炭産業に見る「資源」と「地域」の特徴性)
第3部 資源のつながり方(資源開発に流れる私たちのお金―ビルマの2007年9月事件と「制裁」;森に「網」が打たれる―技術と制度がたぐり寄せる屋久島の天然資源;資源開発と合意形成―人々がつながる資源管理へ)
著者等紹介
佐藤仁[サトウジン]
1968年生まれ。東京大学大学院新領域創成科学研究科准教授。学術博士。東京大学教養学部教養学科卒業、ハーバード大学ケネディ行政学大学院修了、東京大学大学院総合文化研究科国際社会科学専攻博士課程修了。イエール大学ポスドクフェローなどを経て、現在に至る。関心分野は、資源論、資源行政、開発援助論など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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なーちゃま
2
「資源は人に働きかけられうことで力を持つ、可能性の束である」という佐藤先生の偉大な定義が筆者全員の意識の底にあるので、編著にも関わらず「寄せ集め」感が生まれることなく成立している。バイオッキ育子の「国家に見捨てられた資源」は自分の修論に与えてくれたものが最も大きい。松本先生のミャンマーの石油開発に流れる日本の資金についての章もかなり面白かった。やはり、資源の話は面白い。2022/10/26
Humbaba
1
資源と言うものは偏在しているが,それが多いことが必ずしも幸福につながると言う訳ではない.将来を考えて開発を進めていかなければならない.2009/07/06