出版社内容情報
幕末維新の動乱を生き抜いた草莽の志士・中島信行は、明治国家の成立後は自由民権運動の一つの極をなしていく。そして明治期女性解放運動の先駆者であり、民権運動の女性闘士だった岸田俊子は、その政治的同志としてまた人生の伴侶として彼を支えることになる。本書は、これまであまり知られなかった二人の政治と文学の根底をなした志操と理想を、綿密な史料・文献考証にもとづいて浮き上がらせた歴史研究の労作。
内容説明
本書は、現在の文学研究を踏まえ、不二出版から刊行された『岸田俊子評論集』(一九八五年)、『岸田俊子文学集』(一九八五年)、『湘煙日記』(一九八六年)、『岸田俊子研究文献目録』(一九八六年)を基本資料に、岸田俊子が夫中島信行と共有した政治的理想を考察していく。
目次
第1編 中島信行―草莽から中央官僚へ(草莽期の活動;維新草創期の活動;内憂外患のなかで;開明派県令 ほか)
第2編 岸田俊子とともに(女性民権家 岸田俊子;女性解放の自己表現;新たな戦い;民権運動の退潮と政治的課題 ほか)
著者等紹介
横澤清子[ヨコザワキヨコ]
1969年3月立教大学文学部史学科卒業。2004年3月専修大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。2006年3月歴史学博士号取得。NHK学園高校練馬分校・武蔵高等学院・光明学園相模原高校講師を経、現在は市川房枝記念会研究員、海老名市史近代通史編執筆員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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