出版社内容情報
子どもが思わず爆発させる怒り。本書では、その怒りへの対処法を教師・保護者が子どもとともにワークシート形式で探る。25のレッスンを通して、1体1での怒りのマネージメント法や子どもの自尊感情の育て方、怒りから生ずるトラブルの解決策を提示する。
はじめに
キーコンセプト
おこりんぼうさんの約束
保護者のみなさまへ
子どもの自尊感情を育てる
子どもが怒ったときに大人ができること
1対1での怒りのマネージメントプログラム
トラブル解決
先生方へ
カリキュラム一覧
怒りについてのスタッフミーティングの運営
Lesson 1 おこりんぼうさん、こんにちは
Lesson 2 抑えている怒り
Lesson 3 あなたはおこりんぼうさんですか
Lesson 4 おこりんぼうさんの約束
Lesson 5 周りに受け入れられる怒り方と受け入れられない怒り方
Lesson 6 クレイグが怒った日
Lesson 7 怒りと脳のお話
Lesson 8 テクノペアレント
Lesson 9 タイムアウト(タイム! ちょっと待って!)
Lesson 10 安全に怒るには
Lesson 11 怒りをつくってみよう
Lesson 12 緊張の目盛り
Lesson 13 魔法
Lesson 14 ロールプレイ
Lesson 15 4つの力
Lesson 16 盾
Lesson 17 カルミックとおこりんぼうのエイリアン
Lesson 18 落ち着く言葉
Lesson 19 怒りのごみ箱
Lesson 20 怒りのボキャブラリー
Lesson 21 汚い言葉
Lesson 22 問題を解決する
Lesson 23 怒りのシナリオ
Lesson 24 世界の怒り
Lesson 25 私たちならできるよ
ポスター
翻訳者あとがき
はじめに
「弟が僕をたたいた」ってお兄ちゃんは言うけど、僕はやってないよ。
お父さんが僕をどなった。僕は、お父さんにすごく腹が立った。
僕は怒ると、お腹の中に火山ができちゃったみたいなんだ。
──L君(9歳)の話
怒りをどう扱っていいのかわからないのは、子どもたちだけではありません。私たち大人も同じ悩みを抱えています。というのは、「怒りはコントロールできない。怒ると子どもに嫌われる。怒ると暴力的になる」と思っているからです。
本書は、子どもたちが、暴力を使わず、恐れず、健康に、意欲をもって良い対人関係を築き、幸せに生きていくためにはどうしたらいいかということについて書かれています。また、活動や物語、記事やゲームなどを楽しみながら怒りについて学ぶことができるようにつくられています。学校や地域で活動しているグループのほか、ご家庭でも使いやすいようになっています。子どもと一緒に楽しみながら怒りとつきあってみませんか?
子どもの援助のために
◆感情をどう扱っていいのか。わずかな選択肢しかもたない幼少期にこそ、どのような場合に怒るのかを知りましょう。
◆感情と行動を区別しましょう。
◆本当に怒る必要があるのかを見きわめましょう。
◆タイムアウト(小休止)のしかたや安全でいる方法を学びましょう。
◆体や言葉を使った暴力に訴えるのではなく、積極的に主張しながら自己表現しましょう。
◆怒りを変化のきっかけにして望ましい方向へ変わっていきましょう。
◆怒りの連鎖が起こっているのか、周りに受け入れられない怒り方をしているのか、また個人的なきっかけで怒っているのか、確認しましょう。
◆身についてしまっている怒りの表現方法を見つけ、新しい表現方法を学びましょう。
◆怒っている人への対応のしかたを学びましょう。
◆自尊感情を高めましょう。
◆自分になにかを強いるものとのつきあい方を学びましょう。
この本を読んでくださっているすべての方が怒りを楽しみながら、なにかを得られますように。
目次
おこりんぼうさん、こんにちは
抑えている怒り
あなたはおこりんぼうさんですか
おこりんぼうさんの約束
周りに受け入れられる怒り方と受け入れられない怒り方
クレイグが怒った日
怒りと脳のお話
テクノペアレント
タイムアウト(タイム!ちょっと待って!)
安全に怒るには〔ほか〕
著者等紹介
パドニー,ワーウィック[パドニー,ワーウィック][Pudney,Warwick]
十代の子ども3人の父親であり、オーストラリアとニュージーランドで生活し、教え、カウンセリングを行い、トレーニングプログラムの開発をしている
ホワイトハウス,エレーン[ホワイトハウス,エレーン][Whitehouse,´Eliane]
「幸せな子育て」、怒り、人材開発、自尊心、コミュニケーション、摂食障害を扱う講座を運営するカウンセラー、心理療法家。20年間教員生活を送る。十代の子ども2人の母親であり、彼らをテーマとした小説も書いている。ニュージーランドはオークランドの在住で、アウトドアやガーデニングを楽しむ
藤田恵津子[フジタエツコ]
北米での留学生活4年のあいだに、地元小学校のティーチングアシスタントやコミュニティカレッジの日本語クラスのアシスタントを経験。帰国後、企業での社会人生活を経て、2002年、京都教育大学教育学研究科修士課程修了。現在、幼稚園や中学校、警察などで臨床心理士として、また大学非常勤講師として勤務。専門分野は異文化適応(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。