南太平洋における土地・観光・文化―伝統文化は誰のものか

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南太平洋における土地・観光・文化―伝統文化は誰のものか

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  • サイズ A5判/ページ数 282p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784750322100
  • NDC分類 389.733
  • Cコード C0039

出版社内容情報

異なる文化的背景を持つ人々がより良い関係を築いていくためには何が必要なのか。「異文化理解」の重要性に焦点を当て、いかに実践していくか、実践の困難をどのように乗り越えていくべきか、事例として取り上げたヴァヌアツの伝統文化をもとに考える。

はじめに
第1章 カストム/伝統文化をめぐる文化人類学的議論
 1.創造されたものとしてのカストム
 2.伝統文化について語る力/権利の所在をめぐって
 3.語られるものとしてのカストム?
第2章 トンゴアの人々とカストム39
 1.トンゴアの人々
 2.カストムに類似した諸概念
 3.アエラン・スタエルとカストムの違い
 4.カストムに相当するものとしてのナヴァカマティ
 5.チーフ評議会におけるカストム論争
 6.カストムをめぐる争いと文化人類学者の位置づけ
第3章 土地をめぐる争い、その歴史的背景と余波
 1.土地回復への闘い
 2.土地の慣習的保有者とは誰か?
 3.ポートヴィラの人々の名乗り
 4.使われない名称
第4章 観光のなかのカストム
 1.南部ペンテコストの人々とナゴル儀礼
 2.ヴァヌアツにおける観光の推移
 3.ナゴル観光の変遷と儀礼の担い手たちの動向
 4.儀礼は誰のものか?
第5章 カストムに関する政策
 1.カストムの保全と調査活動の制限
 2.調査活動に関するポリシーの制定
第6章 保有されるものとしてのカストム
 1.保有のあ

はじめに
 自分とは異なる文化的背景をもつ人々と直接に、あるいは物や情報をとおして間接に出会う機会が飛躍的に増えた今日、こうした人々とよりよい関係を築いてゆくための異文化理解の重要性が以前にも増して高まっている……。このような趣旨の指摘をマスメディアなどでしばしば目にする。異文化理解をそのままタイトルにした一般向けの著書も最近出版されている[青木 2001]。私もまた適切な異文化理解の重要性を強く認識する者の1人である。ただし、実際にそれを実践してゆくのは容易(たやす)いことではないだろう。知らず知らずのうちに対象を馴染みのステレオタイプに押し込め、理解した気になっていたなどということは、よくある例の一つである。
 では、こうした困難を越えてゆくためにはどうすればよいのだろうか。先の著書の著者や私が専門とする文化人類学は、しばしば異文化理解の学とよばれてきた[cf. 稲賀 2001:77; 大塚 2001:52-53; 山下 1998:136]。その蓄積を参照するならば、困難を克服するための手がかりとなるような知見を、あるいはみつけだすことができるかもしれない。しかし、異文化理解の専門家たる文化人類学者といえども、そうし関する文化人類学者の理解に対して向けられたものであった。この点で、人々の側からの批判とそれによって生じた議論を考察の出発点とする本書にとって、ヴァヌアツのカストムに関する事例は取り上げるべき必然性をもつものといえる。ただし、そのために本書の大半の部分は、ヴァヌアツのいくつかの地域を舞台にした伝統文化をめぐる社会的動向の記述と考察にあてられることになる。それは一面で微視的かつ個別的な色彩の強いものであり、ヴァヌアツやオセアニアに関心の薄い読者にはややもすると冗漫に映るかもしれない。しかし、異文化理解にともなう困難に関する知見を豊かなものにしてゆくためには、そのような取り組みを重ねる以外にないだろうし、困難を越えてゆくためには、それ自体に関する豊かな知見が不可欠なはずである。ヴァヌアツの事例を取り上げる背景には以上のような見通しがある。

 本書の構成は次のとおりである。まず第1章で、カストムに関する文化人類学的研究の動向について、オセアニアの人々の側から投げかけられた批判との関係を軸にしながら検討を行い、本書の問題意識、あるいは視座を示した後、続く第2章で、ヴァヌアツのトンゴア(Tongoa)島の人々に焦点を当て

目次

第1章 カストム/伝統文化をめぐる文化人類学的議論
第2章 トンゴアの人々とカストム
第3章 土地をめぐる争い、その歴史的背景と余波
第4章 観光のなかのカストム
第5章 カストムに関する政策
第6章 保有されるものとしてのカストム

著者等紹介

白川千尋[シラカワチヒロ]
1967年東京都生まれ。総合研究大学院大学文化科学研究科博士課程修了。博士(文学)。国立民族学博物館先端人類科学研究部助教授。専攻は文化人類学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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ももいろ☆モンゴリラン

0
卒論でこれを扱う。南太平洋の小国バヌアツの諸島の一つのペンテコスト島の集落の一つブンラップがバンジージャンプの起源。読んでて気が遠くなったでしょ? 書いてて気が遠くなったもん。2012/09/30

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