わかる!盲導犬のすべて―138のQ&Aで疑問に答えます

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ A5判/ページ数 245p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784750320250
  • NDC分類 369.27
  • Cコード C0036

出版社内容情報

盲導犬と生活を共にして12年になる障害当事者の著者が、普及活動の中で寄せられた質問にすべて解答。この一冊で、盲導犬や視覚障害者のおかれている社会的状況、盲導犬育成現場や訓練士を目指す人へのアドバイスなど、盲導犬に関する基礎知識が身に付く。

第1章 盲導犬〈なぜなに〉編
Column 1年間で盲導犬となる犬は一体何頭?/有名な盲導犬物語「サーブ」について/このマーク、知ってる?/犬猫の処分の現状について
Message 私とアンドリューが出会うまで
第2章 具体的な盲導犬の仕事編
Message 新たな人生を生きる
第3章 盲導犬の日常生活編
Message クリナムとの別れ
第4章 視覚障害者についての基礎知識編
Column 点字ブロックの発祥の地は日本!!
Message 見えない世界を体感するプログラム
第5章 盲導犬の使用希望者編
Column 使用者が病気や高齢で盲導犬と一緒に生活することができなくなったら…?
Message 千葉テレビの番組出演
第6章 繁殖・飼育・リタイヤ編~盲導犬の誕生から引退まで
Column 海をわたってきた繁殖犬「クエーカー」/盲導犬の周辺にはまだまだこんな問題がある!?
Message アンドリューの生いたち
第7章 盲導犬訓練士になりたい人編~育成施設と訓練士について
Column 「盲導犬訓練士」とは?
Column アイメイト協会歩行指導員・鈴木裕司さんからのメッセージ
Message 盲導犬の普及と理解を求めて~「二人五脚」の活動記録 PART

はじめに
 「えらいわね!!」「あの犬はとても賢いんだよ!!」。私と相棒の盲導犬アンドリューが一緒に町中を歩いていると、いつものように周囲からこんな声が聞こえてきます。「アンドリュー、おまえはそんなに賢かったっけ?」と私はいつも胸の中で彼に話しかけます。そして私の相棒は、ときには尻尾をぶんぶんふりまわしながら自信満々に歩いたり、私の足の下で長々と寝そべりながら、そんな周囲からのほめ言葉になんだか心地いいような、それでいて少しくすぐったいような気もちで耳だけピクピクさせながら、じっと待機しています。
 最近、新聞やテレビなどのマスコミで盲導犬や介助犬、聴導犬など、いわゆる「身体障害者補助犬」について大きく取りあげられていますが、必ずしも正しい報道がされず、まちがった知識が普及しているように見受けられます。
 盲導犬については、平成13年4月から「社会福祉法」(旧社会福祉事業法から名称変更)の改正により正式に第2種社会福祉事業として認められたほか、平成15年10月からは身体障害者補助犬法が完全施行され、公的施設はもちろん民間の事業所でも盲導犬の受け入れが進みつつあります。また小中学校などでは、平成14年度から総て、ひとりでも多くの方に理解いただけるようにと願ったのです。
 本書では、毎日のようにみなさんから多くよせられる盲導犬に関する質問とその回答について、Q&A形式でご紹介しています。とくに私が学校などで行った講話の会や、私がアドバイザーをつとめている「盲導犬を普及させる会」のホームページ上によせられる質問ばかりです。なお、ここでひとつおことわりを申し上げておきたいのですが、現在、日本には全国に9法人10施設の盲導犬育成施設があり、育成施設により訓練方法や考え方など多少の違いがあるのが現状です。そこで本書では筆者が卒業した「財団法人アイメイト協会」を中心に、できるかぎり、ほかの盲導犬育成施設の情報ももりこみながら解説を進めていきたいと思います。
 本書を通して、より多くの方に「盲導犬」について正しく理解を深めていただき、あわせてその使用者でもある、視覚障害者についてもご理解いただければ幸いです。そして盲導犬が働きやすい社会実現のため、ご支援とご協力をしていただければ幸せです。

平成16年 7月 著者 

目次

第1章 盲導犬「なぜなに」編
第2章 具体的な盲導犬の仕事編
第3章 盲導犬の日常生活編
第4章 視覚障害者についての基礎知識編
第5章 盲導犬の使用希望者編
第6章 繁殖・飼育・リタイヤ編―盲導犬の誕生から引退まで
第7章 盲導犬訓練士になりたい人編―育成施設と訓練士について
第8章 盲導犬の歴史と法律編
第9章 そのほかの身体障害者補助犬編―介助犬・聴導犬

著者等紹介

松井進[マツイススム]
1971年千葉県生まれ。1990年千葉盲学校卒業後、米国オーバーブルック盲学校インターナショナルプログラムへ参加。コンピュータプログラマーとしての訓練を受ける。1992年点字による公務員採用試験を経て千葉県採用。千葉県文書館に配属となる。1993年盲導犬クリナムと歩きはじめる。1999年クリナムがリタイヤ。2頭目の盲導犬、アンドリューと歩きはじめる。アイメイト協会同窓会会員、盲導犬を普及させる会アドバイザー
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ジュリ

3
盲導犬の育成をしているのは、日本では日本盲導犬協会しかないと思っていたけれど、他にもアイメイト協会など9施設があるとは知らなかった。盲導犬がどう活躍しているのかも、実際利用している人の視点から知ることができた。2020/07/19

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/1823717
  • ご注意事項

最近チェックした商品