出版社内容情報
とある在日朝鮮人一世と日本人フェミニストが、対話を積み重ねていく――対話を重ねるごとに、互いの未知の「横顔」に、疎外状況を生きる自分の似姿を認め、いかに差別を乗り越え、自分本来の姿、生き方を取り戻すかを格調高くつづった精神史。
序
第1章 煩悶
第一節 煩悶
第二節 訣別
第2章 出会い
第一節 欠落感の中で
第二節 朝鮮問題研究会との出会いと驚き
第三節 ある一世との出会い
第3章 猜疑心
第一節 好奇心
第二節 身体言語について
第三節 猜疑心
第四節 「恨」について
第五節 ふたたび猜疑心
第六節 ふたたび好奇心
第4章 相克
第一節 相克
第二節 恨の世界
第三節 対象喪失と女性の怨み
第四節 解体と再建
第五節 未来
第5章 太陽の発見
第一節 私と「天地有情」
第二節 太陽へ一歩ずつ
第三節 自己認識の喜び
第四節 知己へ
第6章 終りに
第一節 対話の終りに
第二節 女性として学んだもの
第三節 ユダヤ人問題への移行
第四節 まとめ
私とフェミニズム――あとがきにかえて
引用文献
著者紹介
内容説明
本書では主に、霧に焦点を当てながら、そこからの脱出と個性の浮上を考え、そして、そのことによって、女性である著者が、日本人男性に対する自立の意味を学ぶそのプロセスをたどっていく。
目次
第1章 煩悶
第2章 出会い
第3章 猜疑心
第4章 相克
第5章 太陽の発見
第6章 終りに
著者等紹介
田中由布子[タナカユウコ]
1950年、鹿児島県生まれ。神戸大学大学院経営学研究科博士課程修了
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。