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出版社内容情報
東南アジアで繰り広げられた植民地主義の中で、独立国として今日まで誇りを持ち続けるタイ。本書は「微笑みの国」タイの知られざる魅力を、歴史、民族、経済、宗教、言語はじめ20世紀後半からの急速な社会変化を豊富な写真資料や統計を基に浮き彫りにする。
1 タイ国史の特色
タイ人はここに居た?/もうひとつの「タイ人」国家/コスモポリタン港市アユタヤ/植民地にならなかったタイ/絶対王制と立憲君主制/ほか
2 政治と外交
タイ政治の特色/地方政治/軍部と政治
3 タイと隣接諸国
タイとカンボジア/タイとミャンマー/タイとマレーシア/タイとラオス/タイと中国
4 タイの経済
タイの伝統的経済/工業化と地域社会の変動/タイの財閥/産業構造と所得格差/タイの海外出稼ぎ労働
5 国民国家と民族
国民国家タイとタイ系諸民族/タイ国外のタイ族/タイの華人社会/モン人/マレー人とインド人/「後住」少数民族としての山地民
6 タイ語の特色
タイの言語文化/タイ語の文字と文法/日本語とタイ語の比較
7 タイの宗教
上座仏教の実践/精霊の世界と社会変化/周縁者の宗教実践/仏教信仰と精霊信仰の新たな姿
8 タイの教育
近代以前のタイの教育/ローン・サクーンと寺院学校/王立学校と教科書「ベープリエン・レオ」/初等教育法と教育普及/ほか
9 タイの社会
農村社会の変容と仏教/中間層の意識をも問う路上の政治/タイの中間階層/タイ社会と女性
グローバル化が加速度的に進んでいる現在、日本人は、世界の諸国とどう対応していくかという判断に迫られています。しかし日本人の多くは、未だに欧米文化のほうにあまりに気をとられているのではないでしょうか。
日本に最も近い地域である東南アジアに関しても、その国名さえまともに言えない学生層が増えています。一六~二〇世紀の間、東南アジア地域を襲った植民地主義の荒波の中で、タイ国だけは独立を全うして今日に至っています。第二次世界大戦勃発当時、アジアで日本、タイ、アフガニスタンおよびトルコのみが完全な独立国だったと聞いて驚く知識人も少なくありません。「文明の衝突」が語られる現在、日本人はまず自国のまわりにはどのような歴史と文化をもつ国があるのかを理解していく必要があります。世界の国々の最新の実情を平易に紹介する明石書店のシリーズの企画に賛同し、『タイを知るための60章』を編集してみました。
本書の特色は、タイ国の歴史、民族、社会、経済、宗教、教育その他を紹介するのに、かなり細かい項目を立て、そのそれぞれについての専門家に執筆を依頼したことだと考えています。もちろん、これだけの歴史と大きさをもつ国のすべての側面を網羅す
目次
1 タイ国史の特色
2 政治と外交
3 タイと近隣諸国
4 タイの経済
5 国民国家と民族
6 タイ語の特色
7 タイの宗教
8 タイの教育
9 タイの社会
10 タイの人物
11 芸術と文化
著者等紹介
綾部恒雄[アヤベツネオ]
国連ユネスコ企画専門員、九州大学、筑波大学、京都文教大学教授(副学長)。この間スタンフォード大学、ペンシルヴェニア大学、マサチューセッツ大学、マギル大学などの客員教授を歴任。現在城西国際大学人文学部招聘教授。筑波大学名誉教授。文学博士
林行夫[ハヤシユキオ]
国立民族学博物館研究部助手、京都大学東南アジア研究センター助教授を経て、現在京都大学東南アジア研究センター教授。学術博士
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感想・レビュー
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cape
煎茶
TiawPai
無人島
こめんぶくぶく