- ホーム
- > 和書
- > 人文
- > 図書館・博物館
- > 図書館・博物館学一般
出版社内容情報
中国の図書館学、情報学、書誌学、出版・印刷および関連分野について、学術用語、生活用語はもとより俗語、隠語まで1万1千語を、単なる用語の対訳ではなく言葉の背景にまで切り込み解説した本邦初の「読む辞典」。言葉の解説と共に、その組織や背景、基礎的な考え方、図書館に関わる人びとの生活感覚などがわかるように編纂。なお、見出し語に対応する訳語の理解を深めるため、例文として引用された中国語文章の日本語訳を付し、また巻末には中国語からの検索の便を考え総画索引、ピンイン索引を付けた。
外国のことを学ぶときに初学者が一番困るのは、その国の人たちにはなんでもないことなのに、それがこちらには全く分からないということである。ことに中国の場合、漢字の故につい分かった気になって、実は理解していない場合が多い。本書の中の「加油站」が農村図書室の別称(佐々木さんは、一過性の言葉かも、と言われるが)というのはその一例である。「書票」は日本では蔵書票だが、中国には別の意味がある。「人等書」の「早く資料を整理せよ」という意味を、私は本書によってはじめて知った。「旧書館」は、毎年の予算削減に悩む日本の図書館人の共感を呼ぶ言葉である。
流石に漢字を生み、育ててきた国、と感嘆する表現も多い。たとえば「石沈大海」「雪中送炭」など。「五気」や「五多五少」には自戒の意が篭められていて、われわれを省みる鏡ともなる。さらに「現象本質統一説」では、図書館学の研究対象についての学説が解説され、図書館の本質についての考え方を示している。読者はその記述から文献に導かれ、眼前に広い世界が開けるのを実感することだろう。
一言で言えば、本書は中国の図書館について、言葉の解説と共に、その組織や背景、基礎的な考え方、図書館に関わる人の
内容説明
中国の図書館学、情報学、書誌学、出版・印刷および関連の語句10992語を厳選して解説。配列は見出し語頭字の50音順で見出し語は簡体字を使用している。
著者等紹介
佐々木敏雄[ササキトシオ]
1932年東京生まれ。1955年文部省図書館職員養成所卒業。1961年法政大学法学部政治学科卒業。1955年‐1959年社団法人日本図書館協会勤務。1959年‐1961年社団法人中国研究所勤務。1961年‐1972年東京都立日比谷図書館勤務。1972年‐1993年東京都立中央図書館勤務。1977年‐1983年法政大学文学部兼任講師。現在、日本図書館情報学会会員
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。