出版社内容情報
連日の医療事故報道のなか,現在の典型的な医療事故と対策,医療従事者のシステムづくり等,医療の現場で実際に取り組んでいる生の声を伝え,また,日本の医療の制度的な改革の視点を提示する。医療の安全性や事故防止と患者の権利のシステムとを関連付け,総合的に問題を捉え,解決策を探る。
第1章 医療事故防止と安全な医療
医療事故被害の救済/心理学的立場からみた医療事故防止対策の確立/医療事故と患者の権利―共同の営みの視点から
第2章 こうして防ごう医療事故
当院における最近一〇年間の医療事故から/ニアミス・薬剤過誤への取り組み/転倒による骨折事故ゼロを目指して/医療事故と患者の苦情から学ぶ
第3章 カルテ開示と信頼の医療
インフォームド・コンセントを保障するカルテ開示/正確で客観性のある診療録を作成する意義/カルテ開示後の患者さんの変化/ほか
第4章 寄せられた苦情とカルテ開示の現状
日本の医療はこれで良いか―患者の権利オンブズマン・アニュアルレポートは告発する/薬の副作用と思われる脱毛が発生した事案に関する苦情調査報告書/ほか
第5章 資料編
内容説明
本書に収録された研修広報活動の記録は、いずれも医療機関などによる医療情報の開示・説明義務を基本として、医療の透明性を高め、医療の信頼を確保するとともに、医療事故の再発防止を図ろうとする方向を示唆するものであるとともに、同時に収録された大学病院におけるカルテ開示ガイドラインの実施状況は、このようなあるべき医療の方向が必ずしも十分に達成されていない現実を示すものとして対比することができる。
目次
第1章 医療事故防止と安全な医療(医療事故被害の救済;心理学的立場からみた医療事故防止対策の確立 ほか)
第2章 こうして防ごう医療事故(当院における最近一〇年間の医療事故から;ニアミス・薬剤過誤への取り組み ほか)
第3章 カルテ開示と信頼の医療(インフォームド・コンセントを保障するカルテ開示;正確で客観性のある診療録を作成する意義 ほか)
第4章 寄せられた苦情とカルテ開示の現状(日本の医療はこれで良いか―患者の権利オンブズマン・アニュアルレポートは告発する;薬の副作用と思われる脱毛が発生した事案に関する苦情調査報告書 ほか)
第5章 資料編(医療事故防止のための全管理体制の確立に向けて(提言) 抜すい
診療録記載のガイドライン 抜すいほか)