出版社内容情報
歴史資料の乏しい先住民の時代から白人の植民と先住民支配,そして白豪主義から多文化主義への転換と動揺をコンパクトにまとめた。アボリジニにも白人にも偏さず,特殊な国家像を浮き彫りにする歴史入門書。
第1部 消えゆくアボリジニ世界
第1章 海が陸だった頃
第2章 先住民と渡来人
第3章 失意の楽園
第4章 牧羊地の開拓
第5章 流刑地からの脱却
第2部 植民地から連邦へ
第6章 ゴールドラッシュ
第7章 驚異の時代
第8章 複眼の視座
第9章 スポーツヒーローと観客
第10章 苦難を乗り越えて
第11章 黎明の輝き
第3部 遊動する大陸
第12章 ガリポリの誇り
第13章 「無限の未来」の幻想
第14章 日本からの大津波
第15章 繁栄の光と影
第16章 黒と緑の復活
第17章 揺らぐ象徴
オーストラリア史略年表
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ロピケ
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『古書の来歴』→『シドニー!』→『オーストラリア歴史物語』と来て、私の中のオーストラリア・ストリームも収まってきた。英語を習っていた時の英文読解で、イギリスから海路はるばるオーストラリアへ渡った女の子の話が頭に残っていたが、この本を読むことによって、十数年経ってやっと、あれは「アイルランドの救貧院から」送られた「多くの孤児の少女」たちの一人だったのではないかと思い至った。「訳者あとがき」にあるように、「有名、無名のオーストラリア人」の逸話を織り込みながら、オーストラリアの歴史にまとめ上げているので、思った2010/05/25