出版社内容情報
「部落問題」という概念がもつリアリティは時代とともに変わる。従来の「部落問題」という枠組で差別は捉え切れなくなった。構造的変化ともいえる転換期を捉えるためにどのような認識枠組が必要か。
第1章 「部落」とは，「部落民」とは
1 「部落民」とは何か――どう概念規定するのか
2 「部落民」概念の再構築の可能性――境界線の錯綜化の延長線上に「もう一つの解放」が
3 「部落」の呼称と問題認識の変化――身分的呼称，階層的呼称，そして地域的呼称
第2章 部落の現実の変化
1 三位一体論的部落の解体――部落の多様性
2 部落の就労・産業の変化――まず実態に即した検討を
3 転入世帯の増加――階層的位置と転入世帯の増加のもつ意味
4 通婚の状況――人口動態と通婚・被差別体験について
第3章 差別意識の変化と解放の戦略
1 差別意識の変化――対抗する規範と結婚忌避正当化の言説
2 部落解放の戦略――アイデンティティのゆくえ
内容説明
部落からの転出者が増え、他方で部落への転入者が増え、同時に部落外との通婚があたりまえになってきたことなどにより、部落民とそうでない者を分ける境界線が曖昧になってきた。本書は、部落問題をめぐるパラダイムの転換をめざしている。
目次
第１章 「部落」とは、「部落民」とは（「部落民」とは何か―どう概念規定するのか；「部落民」概念の再構築の可能性―境界線の錯綜化の延長線上に「もう一つの解放」が；「部落」の呼称と問題認識の変化―身分的呼称、階層的呼称、そして地域的呼称）
第２章 部落の現実の変化（三位一体論的部落の解体―部落の多様性；部落の就労・産業の変化―まず実態に即した検討を；転入世帯の増加―階層的位置と転入世帯の増加のもつ意味；通婚の状況―人口動態と通婚・被差別体験について）
第３章 差別意識の変化と解放の戦略（差別意識の変化―対抗する規範と結婚忌避正当化の言説；部落解放の戦略―アイデンティティのゆくえ）
