出版社内容情報
あらかじめ病気に対する耐性を備えた,遺伝子組換え作物。そのバイオ技術が特許として売買され,世界の食料生産そのものを支配していく21世紀という時代。極限に達した“生命の商品化”の根源に迫る。
序 章 緑の遺伝子機械(Green Gene Machine)
第1章 生命の商品化
第2章 農業・食料システムと科学技術
第3章 バイオテクノロジーと生物特許
第4章 生物特許の構造と分析
第5章 科学技術と商品の媒介
第6章 多国籍企業とテクノロジーの蓄積
第7章 バイオテクノロジーの政治学へ向けて
内容説明
本書では、“ストレス耐性”のような特定の目的に方向づけられた、遺伝子組換え作物が開発された理由を、生命の商品化、物と組織の階層的ネットワーク、そして知的所有権の取り引きという、相互に関連する三つの条件から説明しようと試みた。これらは、一つは時間的な条件であり、一つは対象と行為者の相互作用であり、もう一つはその相互作用が行われる社会的条件である。すなわち、“ストレス耐性”の遺伝子組換え作物は、特定の科学技術や企業の利害関心の産物というよりは、われわれの社会の在り方のある側面を反映したものである。
目次
序章 緑の遺伝子機械(Green Gene Machine)
第1章 生命の商品化
第2章 農業・食料システムと科学技術
第3章 バイオテクノロジーと生物特許
第4章 生物特許の構造と分析
第5章 科学技術と商品の媒介
第6章 多国籍企業とテクノロジーの蓄積
第7章 バイオテクノロジーの政治学へ向けて