出版社内容情報
被差別部落民がなぜ祭礼や猿まわしなどの門付芸に関わりを持つのか。彼らが奉じている神二宿神をキーワードに,猿まわし,能,祭りなどを分析,日本史のなかで,彼らのはたしてきた役割を論考する。
第一章 「猿まわし」の背後にあるもの
第二章 救いとケガレ
第三章 宿神とは何か
第四章 清目としての世阿弥
第五章 祭礼と被差別部落
目次
第1章 「猿まわし」の背後にあるもの
第2章 救いとケガレ
第3章 宿神とは何か
第4章 清目としての世阿弥
第5章 祭礼と被差別部落
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
りー
1
世阿弥を辿って出会った本。猿=先住者=国津神を示す、ということに、まず納得。以下、引用。「大和朝廷は先住者の代表である豪族の娘たちと次々と婚姻関係を結んで、生まれた“御子”を通じて先住者を服属させた。先住者の呪力を御子の守護力として取り込むのである。」うーん、えげつない。「中国から道教が伝えられ、それによって天皇制が意味付けられ、更にその後、仏教が道教にとってかわるというのが日本の古代史である」それであの平安末期につながるのかー。と、知る快楽に浸れました。能が猿楽だった意味はこんなに深い。2018/07/14
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- 神道美術-その諸相と展開