出版社内容情報
姓のとりあげ、日本式名前の強制として理解されてきただけの創氏改名。「内鮮一体」政策の一環としておこなわれた制度の本質とねらい、実態は…。法的な側面、思想・政治的背景を詳細に分析し、はじめてその全体像を明らかにする画期的な研究。
第一部 研究・創氏改名
創氏改名の時代[宮田節子]/創氏改名の制度[金英達]/創氏改名の実施過程[宮田節子]/「創氏改名」の思想的背景[梁泰昊]
第二部 鼎談・創氏改名
「創氏改名」研究の意義と課題[宮田節子・金英達・梁泰昊]
第三部 資料・創氏改名
法令・通牒/「創氏の実績(朝鮮総督府法務局民事課調)」/『氏制度の解説』
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
YUTAKA T
1
創氏改名がそもそも何を目指したもので、何のための政策だったのか、そしてその当時の朝鮮人はこれをどのように受け止めたのか、という部分に関してのきちんとした研究書。創氏改名についていろいろと発言する人が多いが、この本に書いてある程度のことはだいたいでも、理解してからにしてほしいな、と思った。2007/03/08
samandabadra
1
金昌國さんの本をよんだからでもあるが気になったので手に取った 1940年ごろおこなわれた創始改名に関する本 姓はあっても氏はないという方便で 氏をつけさせ(姓はそのまま) 名前も日本風に改めさせるということを行ったのだが 政策・法律的な状況と 創始改名が進まなかったためにとった強制の状況などが 描かれている 非常に参考になった。 ソ連時代に少数民族だった人々も ロシア的に名前のほか、父称と姓をつけさせられたが こちらに関しては「悲劇」という表現は聞いたことがない。 2009/09/09
可兒
0
創氏改名というと日本を代表する悪行のひとつだが、それに関する学術的研究はこの本がほぼ最初という事実に驚いた。しかし、創氏改名にはあまり関係ない時代背景などに、かなり事実誤認が多い2008/04/15
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