内容説明
リライティングとはシナリオ・ライティングの基本である!ハリウッド屈指のストーリー・コンサルタントが説き明かす成功への最強のセオリー。
目次
1 ストーリー・ストラクチャー(アイデアをいかにまとめるか;スリーアクト・ストラクチャー(3幕構成)
サブプロットの役割
アクト2―その勢いをどう持続させるか
シーンを作る
統一感のある脚本を作る)
2 アイデア・ディベロップメント(アイデアに磨きをかける;ストーリーに神話的な世界観を盛りこむ)
3 キャラクター・ディベロップメント(モチベーションからゴールまで;コンフリクト(葛藤)を見つける
立体的で深みのあるキャラクターを作る
登場人物の機能的な側面)
4 ケース・スタディ(アカデミー賞への道のり)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
パトラッシュ
27
ハリウッドで売れる映画脚本を完成させるメソッドがぎっしり詰まった1冊。アイデアから始まって構成やキャラの作り分け、テーマ論から編集作業に至るまで、映画やドラマの脚本家やスタッフだけでなく小説家や劇作家にも必読書ではないか。こう書くと「文学作品は作家の想像力の賜物」と批判されるかもしれないが、描写ではなく説明を読まされたり描き分けのできていないキャラにうんざりした経験は誰にもある。つまらぬ映画や小説で時間を無駄にしたくない。少なくともエンタメ関係者は、厳しいビジネスの世界で練られた方法論を身に付けるべきだ。2020/08/14
颯奏
4
絶版で手に入らなかったので図書館本。第一章はシド・フィールドの解説と同じところ。その後が脚本のリライトの仕方な内容。漫然と読んでいるとすぐ「???」な状態になる。訳語がわかりにくいので自分のなかでしっくりおさまる単語に直してメモった方がいいかも。他に読んだ脚本系の本に比べて一読するのに時間がかかった。2015/04/28
Rootport Blindwatchmaker
2
高校生の頃に出会った本を再読。当時はこういうマニュアルを、創造性を縛るものだと感じた。本当は踏み台として創造性を高めてくれるものだと理解した今では、より虚心になって読むことができた。『刑事ジョン・ブック』『アフリカの女王』『トッツィー』『BTTF』は繰り返し見るべし。シド・フィールドいわくハリウッド脚本は21世紀初頭に〝革命〟を経験しており、よりテンポが速く情報量が多くなっている。が、本書で紹介された「基本」は今でも変わっていない。なお、ミッドポイントの重要性を強調しないのがシガーの理論の特徴だろうか。2020/03/03
シャル
2
映画脚本を作るうえでの注意点あれこれを論理的に解説した一冊。逆に言えば、この一冊から脚本がどのような意図を持って作られているのかを読み取る助けにもなる。アイディアそのものではなく、ひねり出したアイディアをいかに組み込み、構成していくのかが重要なのである。2011/09/18
緑色と風
2
シナリオ作りには手放せないくらい良書!映画のストーリーには、メインストーリーと複数のサブストーリーを組み合わせるという考え方を本書から学んだ。本書に紹介されている「Back To The Future」「刑事ジョンブック」「トッツィー」「逃亡者」等をチェックしてみると、著者の説明がよくわかる。おしげもなくノウハウを紹介してくれたリンダ・シガーと、DVDにより映画の時間配分がリアルにわかる現代の便利さに感謝している。2008/03/12