内容説明
多彩なメンバーが参加したシンポジウムをもとに日本・中国・ドイツ・アフリカ・古代ローマなどの家族のあり方と家父長制の演じた役割を考える。
目次
家父長制の理論
第1部 日本における家父長制(中世の家と家父長制;近世農民の家と家父長制;労働組織としての家父長制家族―柳田・有賀におけるそのとらえ方)
第2部 世界における家父長制(共和政期ローマと家父長制の概念―とりわけ法的権力によるローマ家父長制の理解について;古代中国の家父長制―その成立と特徴;イングランドにおける家父長制家族の変容をめぐって―継承財産設定を中心として;18世紀ドイツにおける「家長権」の概念について;アフリカの家族研究における家父長制モデル;家父長制の歴史的発展形態―夫権を中心とする一考察;おわりに―「家父長制」論の展望)