出版社内容情報
鎌倉時代、後鳥羽院のもとで誕生した『新古今和歌集』。それは後鳥羽院が圧倒的な情熱を傾けたゆえの結晶であり、和歌史上において一つの到達点に至った。他方で、後鳥羽院は王政復古を目指し、歌壇に摂関・大臣家の歌人がつどったことは前代にない特質である。本書では政治性の強い権門勢家の貴族達の視点にたち、後鳥羽院歌壇での政治的側面を明らかにする。大臣家の土御門家と摂関家筆頭の近衛家に焦点をあて、日記類や和歌事蹟、説話などから活動を考察し、その和歌を取り上げる。中世和歌史において和歌と政治の関わりがどのように形成され、後世に引き継がれていったのかを辿る。
【目次】
序章 本書の目的
第一部 新古今歌壇における土御門家(一)――源通親と『源氏物語』
第一章 『源氏物語』と権門――源通親の『正治初度百首』伊勢公卿勅使詠から
第二章 源通親の『源氏物語』摂取――『千五百番歌合』百首を中心に
第二部 新古今歌壇における土御門家(二)――源通具と歌壇
第一章 歌人源通具の初学期――新古今歌壇参入の過程を探る
第二章 源通具の『千五百番歌合』――初めての応制百首という観点から
第三章 源通親からの継承①――「五辻殿新御所和歌御会」序者
第四章 源通親からの継承②――源通具における漢詩摂取とその方法
第三部 新古今歌壇における土御門家(三)――後鳥羽院と源通光
第一章 『建保五年右大将家歌合』――後鳥羽院と源通光をめぐって
第四部 新古今歌壇における近衛家の和歌活動
第一章 藤原忠良の和歌に関する基礎的研究――和歌環境から私的百首まで
第二章 判者藤原忠良――近衛家と新古今歌壇
第三章 蔵人の風雅と基実の意図――『古今著聞集』百五十九段から
終章 総括と今後の展望
内容説明
権力者たちは和歌に何を見出したのか。優艶の美を基調とする新古今歌風をつくりあげた後鳥羽院歌壇。一方で、摂関・大臣家の歌人がつどったことは特質だった。政治性の強い権門の視点にたち、その政治的側面を明らかにする。
目次
本書の目的
第一部 新古今歌壇における土御門家(一)源通親と『源氏物語』(『源氏物語』と権門―源通親の『正治初度百首』伊勢公卿勅使詠から;源通親の『源氏物語』摂取―『千五百番歌合』百首を中心に)
第二部 新古今歌壇における土御門家(二) 源通具と歌壇(歌人源通具の初学期―新古今歌壇参入の過程を探る;源通具の『千五百番歌合』―初めての応制百首という観点から;源通親からの継承1―「五辻殿新御所和歌御会」序者;源通親からの継承2―源通具における漢詩摂取とその方法)
第三部 新古今歌壇における土御門家(三) 後鳥羽院と源通光(『建保五年右大将家歌合』―後鳥羽院と源通光をめぐって)
第四部 新古今歌壇における近衛家の和歌活動(藤原忠良の和歌に関する基礎的研究―和歌環境から私的百首まで;判者藤原忠良―近衛家と新古今歌壇;蔵人の風雅と基実の意図―『古今著聞集』百五十九段から)
総括と今後の展望
著者等紹介
米田有里[コメダユリ]
1988(昭和63)年生。2020年早稲田大学大学院教育学研究科修了。博士(学術)。専門は日本古典文学、和歌文学。現在、岡山大学専任講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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