出版社内容情報
明治元年にハワイへの集団渡航が始まり、今では日系アメリカ人の数は約150万人にのぼる。彼らの祖先である移民1世や日系2世は、パイオニアとしてさまざまな試練を経験している。そのうち第二次世界大戦は個々の人生にも、家族の在りかたにも影を落とした出来事だった。強制収容所で隔離され、国籍を喪失したケースも起き、戦後、収容体験については沈黙されてきた。四半世紀にわたり、在米日系人に聞き取り調査をしてきた著者が、貴重な証言とともに在米日系人史を概説する。彼らの「語り」から見えてくるものとは。在米日系人はどのように社会的地位を確立させていったのか。日系社会の礎となった人々の物語。
【目次】
第一章 「埋もれていた声」との出会い――帰米二世の語りから
第二章 ハワイと日本人移民――ハワイ島で足跡をたどる
第三章 在米日系人略史――横浜の港から
第四章 代表的在米日本人――「魂のシティ」にて
第五章 日米開戦――翻弄される日系社会
第六章 ハワイとアメリカ本土――ハワイ島再訪
在米(布)日本人・日系人およびアメリカ、日本・在外邦人関連年表