出版社内容情報
「早稲田文庫」の好評シリーズ「後漢書」(全12巻)の第2巻は、後漢の事績を歴代の皇帝ごとに記した「本紀」の最終巻。黄巾による混乱のさなか、都・洛陽で董卓が皇帝権力を簒奪、宮廷を牛耳るのに対し、袁紹に曹操、劉備といった、あまたの英雄が割拠していく……帝国の崩壊と次代への胎動という一大クロニクルがここに! 巻末には歴代の「皇后紀」も収録し、「後漢年表」も掲載。
内容説明
歴代の「皇后紀」や「後漢年表」も収録!皇帝の年代記「本紀」、ここに完結!!黄巾による混乱のさなか、都・洛陽では董卓が権力を握るいっぽう、袁紹に曹操、劉備など、あまたの英雄が立ち上がる…。帝国の崩壊と次代への胎動を記した、好評シリーズ第2巻。
目次
安帝紀第五
順・沖・質帝紀第六
桓帝紀第七
霊帝紀第八
献帝紀第九
皇后紀第十 上
皇后紀第十 下
後漢年表
著者等紹介
范曄[ハンヨウ]
398~445年。劉宋の政治家・歴史家・文学者。後漢滅亡の約200年後に、諸家の資料を参考にし、『後漢書』を著す
李賢[リケン]
655~684年。唐の政治家・歴史家。高宗と則天武后の第2子(章懐太子)。幼いころより学才にめぐまれ、『後漢書』の注を完成させる
渡邉義浩[ワタナベヨシヒロ]
1962年、東京都生まれ。文学博士。早稲田大学文学学術院教授。専攻は「古典中国」学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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明智紫苑
5
後漢の明帝の馬皇后の身長は166cmほどあったらしい。現代日本の女性の身長としても高い方だし、当時はなおさら目立っただろう。この巻は三国志でおなじみの名前が何人も出てくる。2025/01/17
アル
1
本紀、という体裁上仕方ない部分はあるが、とにかく災害、f紛争、人事の話題が多い。 印象に残ったのが大尉・司徒・司空の三公の罷免記事の多さ。数年持てばいい方で、中には就任の翌月に罷免されているものもいる。 中盤から幼帝の連続、外積の専横、宦官の暗躍、と後漢の宿痾の連続になる。 終盤は三国志で見覚えのある展開になるが、三国志演義でドラマチックに語られるエピソードが淡々と結果の事実だけ並べられるのが、かえって歴史の過酷さを感じられる。 皇后列伝も本紀の補完として読めて面白かった。2023/12/18