出版社内容情報
満蒙開拓団の日本人たちは1945 年8 月、ソ連侵攻により満洲(現・中国東北部)に置き去りにされ、集団自決した。国策に従い彼ら彼女らを満洲へ送り込んだ村の有力者は、それを知り自らも死を選んだ。時代に踊らされ、時代に流され、時代に殺された人々。時代は国そのものではなかったか――。
著者初の書き下ろしは、村の有力者が書き残した日記を手掛かりに、満蒙開拓の深層、時代と侵略の真相に迫る。「満州事変90 年」に当たる2021 年の記念碑的ルポルタージュがここに誕生!!! きな臭い日中関係を再考するための糸口が本書に記されている。
内容説明
満洲で自決した開拓民。それを聞き本土で自死した村の有力者。国策の被害と加害が重層的に織り込まれる「侵略の歴史」を知る時、国の本当の姿が見えてくる。「満州事変90年」に合わせた渾身の満蒙開拓史。
目次
第1章 沈黙の村
第2章 忘れられた少年たち
第3章 帰郷の果て
第4章 ふたつの祖国に生きる
第5章 幻の村
著者等紹介
手塚孝典[テズカタカノリ]
ドキュメンタリー制作者。信越放送ディレクター。1965年生まれ。長野県松本市出身。同志社大学文学部哲学科を卒業。広告会社を経て97年、信越放送(長野市)に入社。満蒙開拓を取り上げた番組『刻印―不都合な史実を語り継ぐ』(2014年)が日本民間放送連盟賞最優秀に輝いたほか、『汐凪(ゆうな)の花園―原発の町の片隅で』(19年)『棄民哀史』(15年)『遼太郎のひまわり―日中友好の明日へ』(13年)がいずれも同賞優秀を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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おさむ
cochou