目次
緒論 四川の造形美術と地域文化
第1部 銅鏡の生産体制と官営工房の動向(後漢鏡研究における四川という極;広漢郡製作の紀年鏡の資料的意義;広漢郡製作の元興元年銘鏡の製作事情―紀年の偏在に関する考察その一;桓帝・霊帝代の作例の製作事情―紀年の偏在に関する考察その二;広漢郡製作鏡の意義と官営工房の動向)
第2部 漢代画像と儒教の礼教主義(儒教による支配と図像表現にみる地域色;四川における「聖人」の一表現―三段式神仙鏡の図像解釈をめぐって;漢代画像にみる聖帝像の機能;仏教受容前夜の四川―その死生観に関する図像学的考察;漢代画像石にみる荊軻刺秦王図―義士の英雄化と神仙化の契機をめぐって;画像資料からみた儒教的徳目実践の目的)
結論 後漢の美術における四川の位置付け
著者等紹介
楢山満照[ナラヤマミツテル]
1977年生。日本学術振興会特別研究員PD。早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程修了、博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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遊動する旧石器人
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2017年3月30日初版第1刷。東漢代の蜀の美術について、そこで製作された銅鏡と画像磚から述べた、博士学位請求論文に基づく一般販売書籍である。銅鏡については、「廣漢(西蜀)」という銘文を配する銅鏡を手掛かりに、元興元年作鏡と桓帝霊帝時代作鏡についての歴史的背景についても考察する。画像磚については、同時期の漢代の作との比較において、蜀領域の画像磚における特色・背景的思想などを考察する。どちらも東漢代の蜀の領域における美術を、中国の北方・南方に加える第3地域として捉え、且つ中国を脱した文化でもないことを示す。2018/11/19
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