内容説明
戦国史上最も名高い「長篠・設楽原の戦い」にまつわる数々の謎、不明な点を愛知県新城市の「設楽原をまもる会」が、地の利を活かした調査によって徹底検証。戦場より出土した鉄炮玉の分析により、その多くが日本産鉛を使用していたことを解明。地元鉄炮隊の協力のもとに行った設楽原決戦における火縄銃、連続打ちの実験・検証の成果を公表。織田軍・徳川軍、武田軍の陣地など、合戦の地をめぐるウォーキングコースも収録。
目次
第1章 長篠から設楽原へ(二つの古戦場―「長篠・設楽原の戦い」;古戦場の謎―「天正の戦い」への入り口)
第2章 決戦の舞台を歩く(長篠城の攻防;織田・徳川軍、設楽原へ;決戦の跡を追う;武田軍、設楽原へ;鉄炮の戦いを追う)
第3章 決戦の陰の道を歩く
著者等紹介
小和田哲男[オワダテツオ]
1944年、静岡市に生まれる。1972年、早稲田大学大学院文学研究科博士課程修了、文学博士。現在、静岡大学名誉教授、武田氏研究会会長
小林芳春[コバヤシヨシハル]
1933年、新城市に生まれる。1956年、愛知学芸大学卒業。現在、設楽原をまもる会、新城市郷土研究会、日本鉄砲史学会等の会員。新城市設楽原歴史資料館研究員。元新城市教育長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ヘムレンしば
2
長篠・設楽原の戦いを検証する本は沢山ありますが、この本では一般的に検証に用いられる文献の他に、地元に伝わる長篠日記等のローカルな文献や寺の由来や伝承も参考にされ、さらに実際に歩いて時間や渡河地点の検証、さらにさらに連続鉄砲打ちについても、実際に火縄銃を撃ってみて検証しています。机上の論じゃなくてかなり実践的で面白いです。ウォーキングコースなども紹介されているのですが、実際歩いて堪能してみたいですね。2014/12/09
Kobayashi Fumikazu
0
従来、「長篠の戦い」とされてきたものを、戦の流れをふまえ「長篠・設楽原の戦い」という名称を広げようと、地元の郷土史研究者(私の父)が執筆したものです。歴史に興味のあるかた、読んでみていただけるとうれしいです。2014/08/28