スイス探訪―したたかなスイス人のしなやかな生き方

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  • サイズ B6判/ページ数 227p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784048838207
  • NDC分類 293.45
  • Cコード C0095

内容説明

財布の紐は驚くほど堅いが、公共への財産寄付を厭わぬスイス人の金銭感覚。永世中立の小国にして、48時間あれば40万人を動員できる民兵制度。閉鎖社会と批判されつつ、国際ビジネス界を見事にリードする現実。世論を二分した末、やっと果たされた2002年3月の国連加盟。ヨーロッパ大陸の孤島スイスが、牧歌的イメージと裏腹に、その骨太な存在感を示し続ける原点とは何か。警察の世界から外交の世界へ飛び込んだ著者が、スイス大使として人々と語らい、現場を訪ね調べ、考え抜いた末にたどり着いたのは、人々の精神的支柱である共同体「ビュルガーゲマインデ」の存在であった…。スイスの知られざる知恵と力を、ユーモラスな筆致で綴ったエッセイ。

目次

第1章 歴史の刻印(ウイリアム・テルを知っていますか;ハプスブルク家;ジャン・ジャック・ルソー ほか)
第2章 アイデンティティの在処(民兵制度;民間防衛;共同体―ビュルガーゲマインデ)
第3章 深き懐(スイス人とカネ;ジョーク;祭り ほか)

著者等紹介

国松孝次[クニマツタカジ]
1937年静岡県生まれ。東京大学法学部卒。1961年警察庁入庁後、警視庁本富士署長、フランス大使館一等書記官、内閣官房長官秘書官、大分・兵庫各県警本部長、警察庁刑事局長などを経て、94年警察庁長官就任。97年に退官後、自動車安全運転センター理事長。99年9月から3年間スイス大使を務め、2002年11月に帰国。現在は、NPO法人・救急ヘリ病院ネットワーク(HEM‐Net)理事長等を務める
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

MA

3
周りを海で囲まれ、海に守られてきた島国の日本は独特な文化を育んできた。 その海という強力な味方を持たず、大陸の、しかも周りをドイツ•イタリア•フランスに囲まれたヨーロッパの小国スイスが侵略を免れ、強い独自性を持っていることを知っている日本人は少ないだろう。 観光地として人気のある自然豊かなスイスはスイスの一面に過ぎず、国の成り立ちや政治、国民の気質に驚くような面白さがある。 日本と同様に侵略された歴史のないスイスの独特な文化を知るにはベストな一冊だ。2018/07/05

gram1126

2
スイスがイメージしやすくなった。歴史がいいと思う。作者はオウム関係の事件で被害者になった方だっだ。その後にスイスに着任。健康に人生を歩まれているのだと安心した。2018/02/15

いもむし

1
スイスと言えば観光、せいぜい永世中立国であることぐらいしか思い浮かばないが、こうした一般的なイメージとは裏腹に、傭兵によって豊かになった国であり、ガチガチの武装中立の国である。そんな知っているようで知らなかったスイスに気づかされる良書。著者の略歴だけみて、何だ官僚の天下りか、とか思ったが、ちゃんと勉強しており、観察眼も鋭い。さらに著者が狙撃事件で有名な國松元警視庁長官というのも驚き。いろんな意味で楽しめた。2012/04/02

UFO_TypeR

0
ハイジとチーズのイメージがほとんどのスイスに関する本。でも、よく考えるとあまり知らない。たった800万人ほど、でネスレやメガファーマを持ち、極めて裕福な国。外国人比率が20%もいたり、なんでも国民投票できめる。各アパートには核シェルターがあったり、民兵が48時間で20万人動員できる武闘派の一面も。それでも高齢化や科学技術メインの政策など日本が見習うことは多いと思う2016/12/04

小物堂社

0
大使館の人が描いた本なので、大した面白さはない。ただスイスが中立国と言われる所以がわかる、ような気がする。国連加盟、EU加盟、金銭感覚、多国籍企業、傭兵、武装、侵略2014/11/04

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