内容説明
“痴呆老人”の人格、徘徊、知能、不安、妄想、失禁と不潔行為、性格と退行、適応、そして性―それらの本当の姿は、“痴呆老人”の側に立ってこそ初めて見えてくる。著者の関係した数々の事例を通して、家庭で、また老人ホームで、痴呆の方々が人間らしく生きていくための、正しい理解と介護のあり方を心をこめて語る。
目次
1 老女はいたわりの言葉を残して逝った
2 あてを探して出歩く
3 今、いまの事は忘れるけれど
4 存在がおびやかされる不安
5 死神が迎えに来た時
6 誰にだって失敗はあるもの
7 何が残っているのだろうか
8 適応への道はあるのに
9 性愛は老化しない