内容説明
管理体制強化の嵐の中で、ひたすら自己の信念をつらぬいて生きた著者は、いつの間にかエリート教員から“問題の教師”へ「転落」していた。本書は、戦後、名古屋市の松栄、井戸田、矢田の各小学校に勤務し、常に“危険思想の持ち主”として、ヒラ教員に終った著者が、自らの恥もさらけ出して綴った偽らざる自分史であるとともに、今日の教育のあり方を問う迫真のドキュメントである。
目次
牧歌的な日々―初赴任・愛知県知多郡横須賀尋常高等小学校
エリート学校の絵かき教師―名古屋市松栄小学校の永い激動の日々
桂隊4班・滝本二等兵―内務班勤務生活
戦後民主主義―出世のベルトコンベヤー
自己改造―(人間は変る?)―松栄小学校よ、さらば
逆コースが常道―いかがわしい管理職
最後の勤務校―矢田小学校の快適な日々