内容説明
「道徳・倫理を離れた文学に価値はない」。儒教の枠組みのなかで多分に建前として語られるこうした言説は、時代に伴い多様化する作品と、如何に詩や文章をつくるかという技法論とに結びつき、複数の潮流を為す文学論を生み出していく。紀元前から二十世紀前期まで、文学をめぐるさまざまな言説に焦点を当て、長きにわたり語られてきた文学の系譜をたどる。
目次
第1部 継承と変容(文学論の興起;文学論の発展;文学論の展開)
第2部 言説の系譜(文学論の媒体;文学論の占める位置;言葉による表現の可能性;伝統の総括をめぐって)
著者等紹介
永田知之[ナガタトモユキ]
1975年奈良県生まれ。京都大学文学部中国語学中国文学専攻卒業。京都大学博士(文学)。京都大学人文科学研究所准教授。専攻は中国古典文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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