日記で読む日本史
宇多天皇の日記を読む―天皇自身が記した皇位継承と政争

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  • サイズ B6判/ページ数 270p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784653043430
  • NDC分類 288.41
  • Cコード C0321

出版社内容情報

逸文が伝わるのみだが、天皇が記した日記で最古といわれる『宇多天皇御記』より、当時の宮廷の内幕を物語る記事を丁寧に読みとく。現在逸文が伝わるのみだが、天皇が記した日記で最も古いものといわれ、重要視されてきた『宇多天皇御記』。そのなかから、関白藤原基経との政争である阿衡事件の経過や、宇多天皇が創始したとされる皇太子への壺切御剣下賜の由来など、「寛平の治」と讃えられる当時の宮廷の内幕を物語るさまざまな記事を丁寧に読み解く。


【主な目次】

序 章
『宇多天皇御記』とは/『宇多天皇御記』の伝存と散逸後の逸文集成

第一章 皇位継承を予告した鴨明神の託宣
『御記』四箇条の読解/『大鏡』の説話とその考察/登場人物についての補説

第二章 践祚から即位式まで
践祚から先帝の大喪まで/即位式

第三章 阿衡事件
『政事要略』阿衡事の構成と事件の概略/『御記』の読解/改正詔書宣布からの事件の展開

第四章 壺切御剣
皇太子敦仁・崇象両親王への賜与/『御記』仁和五年正月十八日条逸文の解釈/『朝野群載』所収の「御剣銘」/『御記』逸文の「臣父」の比定をめぐって

(付 載)『宇多天皇御記』原文

序 章
『宇多天皇御記』とは/『宇多天皇御記』の伝存と散逸後の逸文集成

第一章 皇位継承を予告した鴨明神の託宣
『御記』四箇条の読解/『大鏡』の説話とその考察/登場人物についての補説

第二章 践祚から即位式まで
践祚から先帝の大喪まで/即位式

第三章 阿衡事件
『政事要略』阿衡事の構成と事件の概略/『御記』の読解/改正詔書宣布からの事件の展開

第四章 壺切御剣
皇太子敦仁・崇象両親王への賜与/『御記』仁和五年正月十八日条逸文の解釈/『朝野群載』所収の「御剣銘」/『御記』逸文の「臣父」の比定をめぐって

(付 載)『宇多天皇御記』原文

古藤 真平[コトウシンペイ]
著・文・その他

内容説明

逸文が伝わるのみだが、天皇が記した日記で最も古いものといわれる『宇多天皇御記』。そのなかから、阿衡事件の経過や壺切御剣の由来など、当時の宮廷の内幕を物語るさまざまな記事を丁寧に読み解く。

目次

序章(『宇多天皇御記』とは;付説『宇多天皇御記』の伝存と散逸後の逸文集成)
第1章 皇位継承を予告した鴨明神の託宣(『御記』四箇条の読解;『大鏡』の説話とその考察 ほか)
第2章 践祚から即位式まで(践祚から先帝の大喪まで;即位式)
第3章 阿衡事件(『政事要略』阿衡事の構成と事件の概略;『御記』の読解 ほか)
第4章 壺切御剣(皇太子敦仁・崇象両親王への賜与;『御記』仁和五年正月十八日条逸文の解釈 ほか)
付載 『宇多天皇御記』原文

著者等紹介

古藤真平[コトウシンペイ]
1960年、岡山県に生まれる。1992年、京都大学大学院文学研究科博士後期課程研究指導認定退学。(財)古代学協会嘱託・研究員、奈良文化財研究所契約研究員を経て、現在(公財)古代学協会研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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紫草

6
宇多天皇の日記は逸文しか残っていない。例えばある日の日記がどこかに残っていてもそれがその日の日記のすべてなのか一部分なのかもわからない。だから、まずその史料がどういうものなのか、という史料自体の検証、その後にそれを踏まえた上で書いてある内容の検証、と言うことで、初心者の私にはかなり難しかったですが、読み応えがあり、大変おもしろかった。ちゃんと机に向かって国史大辞典みたいなのを常に引きながら真剣に読まなければ先生に申し訳ないなあと思いながら寝る前にベッドの中とかで読んでしまった。申し訳ないです。2020/09/23

Tom

4
2018年7月刊。「寛平の治」で知られる宇多天皇の日記『宇多天皇御記』の自筆本は既に失われており、現在まで伝わっているのは書物に引用された約九十箇条の記事のみである。このように他書に引用された文章だけが遺っているだけの書物を逸書という。宇多天皇・醍醐天皇・村上天皇の日記を三大御記という。本書では宇多天皇の皇位継承と政争に関する記事を四章にわたって扱う。→2024/02/05

のぶ

3
男もすなる…みたいに日記文学を鑑賞しましょうという解説本かと思って読んで見たら大分違ってました。解説として見たら、たどたどしい解説です。研究報告と考えるのが妥当かな。断片的に残された資料を丁寧に読み解いて真相を推察しようという謙虚な姿勢で書かれています。んな訳で素人の私が本書を読了するには随分難儀しました。でも面白いお話でした。阿衡事件(私は初めて見た歴史用語だった)の辺りの経緯ですが、天皇と臣下のトップとの間の確執だったり、腹黒い臣下に阿る御用学者だったり、ありゃこれは平成の世にあるのと似た構図ですな。2019/01/05

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