出版社内容情報
男装・入替り・女帝等特異な趣向で知られる中世王朝物語がいかに先行作品を受容し又独自性を獲得したのか、緻密かつ大局的に分析する
金光 桂子[カナミツ ケイコ]
目次
『有明の別』の“有明の別”―題号の意味するところ
『有明の別』と文治・建久期和歌―定家ならびに九条家歌壇との関係について
『有明の別』と九条家
破局を避ける物語―先行物語の利用から見る『我身にたどる姫君』
『我身にたどる姫君』女帝の人物造型―兜率往生を中心に
『我身にたどる姫君』の描く歴史
『松浦宮物語』と『我身にたどる姫君』
『我身にたどる姫君』の聖代描写の意義
『我身にたどる姫君』巻六の位置づけ
『我身にたどる姫君』巻六の後日談について―仏教的教誡の意義
若紫巻「ゆくへ」考―付・『我身にたどる姫君』冒頭歌について
中世王朝物語における物の怪―六条御息所を起点として
『風葉和歌集』の政教性―物語享受の一様相
『風葉和歌集』雑部の構成について
著者等紹介
金光桂子[カナミツケイコ]
1973年、神戸市生まれ。京都大学大学院文学研究科博士後期課程修了。大阪市立大学大学院文学研究科助手、講師、京都大学大学院文学研究科准教授を経て、同教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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