内容説明
1961年7月2日―その衝撃的な猟銃自殺から50年が過ぎた今、アめリカ文学の革新者アーネスト・ヘミングウェイの作品/主題を時系列に辿りながら、時代を超えて愛され続ける作家の地平を読み解く。
目次
第1章 1920年代(ヘミングウェイと日本を結ぶ画家―久米民十郎を中心に;ヘミングウェイ・メカニーク―「神のしぐさ」とニューヨーク・ダダを起点に;男らしさの神話と実話―ニックのキャンプの物語 ほか)
第2章 1930/1940年代(ヘミングウェイと禁酒法;ヘミングウェイのスタイル宣言―文学実践としての『アフリカの緑の丘』;ペンと『ケン』の間で―作家の黄昏と、黄昏の政治と ほか)
第3章 1950年代以降(マノリンは二十二歳―欲望のテキスト『老人と海』;物語『移動祝祭日』に読むヘミングウェイ―「フィッツジェラルドもの」の場合;最期のラブレター―ショーン版『移動祝祭日』が開示したハドリーへのメッセージ ほか)