内容説明
敦煌文献の発見とともによみがえった初期禅宗の世界、その中でひときわ異彩を放っていたのが神会。慧能を六祖とする伝法系譜、坐禅を不要とし日常の営為を是とする禅思想。そうした中国禅の基調を最初に提示したのが、神会その人であった。「北宗」に始まり、神会をへて、馬祖禅にいたる唐代禅宗の形成過程、それを豊富な原典資料の訳読によって活き活きと描き出す、意欲的な初期禅宗の思想通史。
目次
胡適と敦煌禅宗文献
第1章 南宗と北宗―神会の「北宗」批判1
第2章 頓と漸―神会の「北宗」批判2
第3章 神会の思想
第4章 神会の晩年および没後
第5章 神会の禅から馬祖の禅へ
著者等紹介
小川隆[オガワタカシ]
1961年生。駒澤大学総合教育研究部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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