感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Gotoran
46
本巻には、ヘルマン・ヘッセ中期の『デーミアン』と『戯曲の試みとして7作品が収録されている。『デーミアン』:平穏な家庭に育った少年シンクレアは、謎めいたデーミアンと出会い、新しい世界へと誘われる。ベアトリーチェへの恋、音楽家ピストーリウスとの出会い、デーミアンの母エヴァ夫人への憧れ、等々・・シンクレアの自己成長の物語。『戯曲の試み』では、シェイクスピアの『ロミオとジュリエット』を下敷きにしたオペラ台本『ロメオ』と捕虜から戻ってきた若者の描いた戯曲の断片『帰郷』が、特に、印象深かった。2018/07/22
訪問者
7
「デーミアン」はやはりヘッセ一代の傑作。何度、読んでも素晴らしい。2019/01/21
訪問者
4
この巻には傑作『デーミアン』が収録されている。学校でのシンクレールとデーミアンとの出会いから始まり、最後は第一次世界大戦の戦場に至る。1919年の作品であるが、戦争直後のドイツの若者達はこのラストをどんな思いで読んだのだろうか。2025/03/31
枕猫
1
世話になった先生から勧められて読みました。主人公の幼少期の世界に対しての見方や感じ方、青年期の葛藤の描写に丁寧で心に響きました。後半は抽象的で、自分なりに理解するのに苦労しましたが、哲学的で楽しんで読めました。戯曲の試みは「放り出された亭主」がおもしろかったです。「新しがりやたちについての対話」も読んでて興味深かったです。2012/03/29
ナッシー
1
字が大きくて読みやすかった。デーミアンしか読んでないが、キリスト教系の苦しい話かと思いきや、後半一気に幻想めいてきた印象。自立していく青年の成長のお話…かな。ちょっと哲学的な感じ。2008/12/24