内容説明
『伊勢物語』第九段東下りから岡本かの子の短編『東海道五十三次』まで、旅人たちの作品創造の原動力となった東海道の魅力を考えるはじめての交通文化史。海山の変化に富む美しい景観に恵まれ、多くの歌枕・名所を持つ街道・東海道は、古来多様な文学・美術作品を生み出してきた。そうした作品群を、「古代から近世までの徒歩の“旅”と、近代以降鉄道等の交通手段を利用した“旅行”」、「作品により作り出された名所」等の視点から考察し、旅人たちの姿と「東海道」という街道が持つ魅力・作品を生み出す創造力に迫る。
目次
第1部 旅の時代(東海道イメージの形成;日記・紀行文学にみる東海道;室町時代;近世の東海道;描かれた東海道;『伊勢物語』から近世までの東海道の創造力)
第2部 旅行の時代(旅から旅行へ;探検・冒険と無銭徒歩旅行;旧道旅行;近代東海道旅行の総括―岡本かの子の『東海道五十三次』)
著者等紹介
山本光正[ヤマモトミツマサ]
1944年、東京生まれ。1969年、法政大学大学院人文科学研究科日本史学専攻修士課程修了。現在、国立歴史民俗博物館・総合研究大学院大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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