出版社内容情報
夏帆(かほ)は小学校4年生。最近、いけばな教室に通いはじめた。いけばなは楽しいけれど、教室にはちょっと苦手な6年生のせんぱいがいる。夏帆はせんぱいから、花のいけ方を修正され、教室での態度がよくないと注意され、なんだか面白くない。そのころ、夏帆の両親も、仕事上のパワハラをうけていた。夏帆ははじめて上下関係のむずかしさを経験しながらも、生け花を通して、新しい仲間と、新しいアイデアでつながっていく。小学校中高学年向きのさわやかな児童小説。
【目次】
内容説明
こころ開花宣言。咲け、わたし!いけばな教室は楽しいけれど、ちょっとイヤなせんぱいがいる。初の“ハラスメント児童小説”!?
著者等紹介
吉野万理子[ヨシノマリコ]
神奈川県出身。上智大学文学部卒業。2005年『秋の大三角』で第1回新潮エンターテインメント新人賞を受賞。『劇団6年2組』と『ひみつの校庭』(ともにGakken)で、うつのみやこども賞を受賞。脚本ではラジオドラマ『73年前の紙風船』で文化庁芸術祭優秀賞を受賞。2015年に小原流初等科終了。以後10年間、横浜市内の教室で、楽しみながらレッスンを続けている
あわい[アワイ]
東京都生まれ。武蔵野美術大学卒業後イラストレーターに。Web広告、書籍・雑誌の装画や挿絵、似顔絵などの制作を手がける。誠文堂新光社イラストノート誌「第14回ノート展」準大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
遠い日
3
花道と出会い、そのおもしろさに目覚めていく小4の夏帆。ところがお稽古の教室にはちょっと苦手な6年の先輩がいる。とにかく自分の考えを押し付けてくる。割と自主性のある夏帆は、お花も自分のセンスでやってみたい。先輩に無視されるようになりギクシャクする中で、人には言い難いその微妙な関係に悩むが、夏帆は迷いながらも我が道を行く。発表会でのトラブルを乗り越え、無事花を生け終わった時に夏帆が手に入れたもの。花道を通じて知った表現の自由。仲間との連帯。フェアな感想を先輩に伝える夏帆の強さに打たれた。新しい一歩が始まった。2025/11/22




