出版社内容情報
ぼく(コーリャ)は13歳。夏の夜、「列車が通り過ぎるあいだ、レールの下に寝ていられるか」という、友人たちとの賭けに勝ってから、町で一目置かれる存在になっている。そんな僕の住む町に、カラマーゾフの三兄弟が戻ってきた。自由奔放な長男ドミトリー、理知的な次男イワン、そして不思議な三男アリョーシャ。そして、三兄弟の父フョードルが死んだ。それは殺人事件だった!誰の目にも、長男ドミトリーが犯人と思われたが、やがて新たな犯人像が浮かび上がる!一転、二転、大逆転のスリリングな展開。ドストエフスキーの名作『カラマーゾフの兄弟』をベースに、少年の視点による「児童文学・冒険ミステリー」として再構成する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nightbird
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ミステリ作家柳広司による「カラマーゾフの兄弟」のYA向けリライト。カラマーゾフの兄弟をネタにした推理小説なのかと思っていたらそうじゃなく、原作から逸脱することがないリライト作品でした(物語すべてを近所の少年コーリャの視点で描くというアレンジはされている)。原作の複雑な部分は全部カットして、カラマーゾフ家の殺人事件と病気の少年イリューシャのエピソードのみを抽出。グルーシェニカも出てこないしスメルジャコフのあの設定もカットというすっきりぶり。これ1冊だけ読んでも面白くはないと思うけど、入門編としてはアリかな。2025/04/29
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