出版社内容情報
小学6年女子・猿島空乙(サルシマ・ソラオ)は、好きな男子から「ルッキズムも知らないの?」と言われたことをきっかけに、世の中のことをもっと知りたい!と思うようになります。そんな希望をかなえてくれそうな<Q世代塾>を見つけます。先生は、高校生。生徒は、子どもから高齢者までいろいろ。性別もわからない先生に、顔をしかめる人もいます。若者世代と年配世代のギャップ(=感覚のズレ)が生じるなかで、ソラオは、偏見とは何か、差別とは何か、少しずつ自分の頭で考えはじめます。ユニークな設定で、主人公の変化、成長をえがく児童小説。
内容説明
受験のための塾じゃない。成績アップの塾もちがう。探しているのは。Q世代塾 生徒募集中。…あった、希望どおりの塾。わたしは、ここにいこう!どんな自分を好きになれるかな?Q世代塾はあなたの疑問にまっすぐ向き合います!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
もちこ
28
高校生が先生を務めるQ世代塾。そこは小中学生から大人まで、誰でも生徒になれる塾。 小学6年生の空乙(そらお)は、世の中のことを知りたいという思いで、Q世代塾に通い始める。 塾で「考えること」を練習して、実生活に活かしていく空乙の成長はすさまじい。 いまは情報過多な世界。その雑多な情報を、自分なりの考えをもって、さばいていく力は、今後はより必要になってくるんだと思う。 この本は、世の偏見や先入観に疑問を持って、「ちがうと思う」と言える力の大切さを教えてくれる。 空乙と一緒に、「考える」練習ができた。2025/05/12
よし
0
好きな男の子に、「ルッキズムも知らないんだ」と言われ、頭がよくなりたいと思った空乙は、同級生の兄、努力が始めた塾に通うことにする。そこは、人がそうと気づかずにしてしまう間違いや、固定概念について考える塾。読者も空乙と一緒にいろいろなことを考えさせられます。この本を読むことをきっかけに、若い世代の人たちは「常識」として人とのコミュニケーションのあり方を学び、年齢層の高い世代の人たちは、意識せずに「ついしてしまう」間違ったことのアップデートをしてゆくことができるのではないかと思います。#NetGalleyJP2025/04/18