星のあひびき

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  • サイズ B6判/ページ数 311,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784087713671
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0095

内容説明

戦争の世紀20世紀を眺望し、モーツァルトと『源氏物語』を評価した名誉をたたえる。村上春樹訳のチャンドラーから井上ひさしまで、バルガス=リョサからカズオ・イシグロまでの傑作を推奨する。『坊つちやん』を大胆に解釈し、仔犬を抱いて笑う少年特攻兵の写真に泪する。ゴシップ・ユーモア・奇想・新説がたっぷり。高級で愉しい快楽の書。

目次

1 評論的気分(昭和が発見したもの;わたしと小説 ほか)
2 書評35本(ハードボイルドから社交界小説へ;クンデラ絶讃のフランス18世紀小説 ほか)
3 随筆的気分(わたしたちの歌仙;「新聞言葉」の恥しい表現 ほか)
4 推薦および追悼(民族の本音;中華大帝国の首都よりも ほか)
5 解説する(「コレオグラフィ」といふ言葉のことから;まぼろし電話 ほか)

著者等紹介

丸谷才一[マルヤサイイチ]
1925年、山形県鶴岡生れ。1967年『笹まくら』で河出文化賞、68年「年の残り」で芥川賞、72年『たった一人の反乱』で谷崎潤一郎賞、74年『後鳥羽院』で読売文学賞、85年『忠臣蔵とは何か』で野間文芸賞、88年「樹影譚」で川端康成文学賞、91年『横しぐれ』の英訳でイギリスのインディペンデント外国小説賞特別賞、99年・大佛次郎賞、2001年・菊池寛賞、2003年『輝く日の宮』で泉鏡花文学賞と朝日賞、2010年『若い藝術家の肖像』(ジェイムズ・ジョイス)の翻訳で読売文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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KAZOO

90
先日読んだ「いろんな色のインクで」に続いて丸谷さんの書評とエッセイ集を読みました。以前からいわれていますがここでも「源氏物語」のすばらしさを言っておられます。私も幾度か読んでいるのですが、このベタホメには若干違和感があります。確かにいいと思うのですが、日本の古典にはほかにもいい作品がると思います。また辞書的人間というところでは、私も同じような本棚を作っていることから同感を覚えました。2023/09/24

spica

7
新聞や文芸雑誌への書評や評論、エッセイをまとめたもの。『源氏物語』論や今や当たり前の長編小説の成り立ち、書評文化への強い思いなど、興味深い話題もたくさん。 多少頑なな部分が、なるほどこういう捉え方もあるんだな、と面白く読みました。広く深い知識には舌を巻くばかりです。2011/03/31

木曽のあばら屋

6
相変わらずの博識ぶり。最も印象に残ったセンテンスを・・・ 「駄本や悪書を手にとって面白がるのでは失格だけれど、見どころのある本を手にしても長所が分からず、欠点や短所ばかりに目がゆくたちのリヴューアーは困る。下等な読者はとかくその手のリヴューアーを評価しがちなものですが、あれは邪道です」(309ページ) ・・・・・ 自戒をこめて。 2011/03/30

冬薔薇

5
書評一つとってもいろいろなことを知ってないと深く面白いものは書けないのだとよくわかる。「源氏物語」がよく出てくるが、著者の「輝く日の宮」で光源氏が書けたのは、素晴らしい美男のお友達吉行淳之介を知っていたからだとある。「夜想曲集」はもののあわれを連想させ、中でも「チェリスト」がお好みとか、同じく。よい音楽を聴くと眠くなる、のページには共感して笑えた。丸谷才一は読むほどに人柄の良さとユーモアを感じ、書評の何冊かの本をまた読みたくさせられてしまう。2014/04/21

メルセ・ひすい

4
14-46赤49★5 「アジアでは星も恋する天の川」… 書評のツボ(^0^) 曰く「どうも日本人は分かっていないところがあるけれど、批評は単にほめたり、けなしたりするのとは根本的に異なる。中身のあることを、うまい(°∀°)b 言い方で論じなければダメ。かつ新しさも必須…」戦争の世紀20世紀を眺望し、モーツァルトと「源氏物語」を評価した名誉を称える。村上春樹訳のチャンドラー…傑作を推奨し…。ゴシップ・ユーモア・奇想・新説がたっぷり。高級で楽しい快楽の書。 ◎第二章!書評35本…吉行淳之介・井上ひさし…。。拝2011/01/11

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