内容説明
戦争の世紀20世紀を眺望し、モーツァルトと『源氏物語』を評価した名誉をたたえる。村上春樹訳のチャンドラーから井上ひさしまで、バルガス=リョサからカズオ・イシグロまでの傑作を推奨する。『坊つちやん』を大胆に解釈し、仔犬を抱いて笑う少年特攻兵の写真に泪する。ゴシップ・ユーモア・奇想・新説がたっぷり。高級で愉しい快楽の書。
目次
1 評論的気分(昭和が発見したもの;わたしと小説 ほか)
2 書評35本(ハードボイルドから社交界小説へ;クンデラ絶讃のフランス18世紀小説 ほか)
3 随筆的気分(わたしたちの歌仙;「新聞言葉」の恥しい表現 ほか)
4 推薦および追悼(民族の本音;中華大帝国の首都よりも ほか)
5 解説する(「コレオグラフィ」といふ言葉のことから;まぼろし電話 ほか)
著者等紹介
丸谷才一[マルヤサイイチ]
1925年、山形県鶴岡生れ。1967年『笹まくら』で河出文化賞、68年「年の残り」で芥川賞、72年『たった一人の反乱』で谷崎潤一郎賞、74年『後鳥羽院』で読売文学賞、85年『忠臣蔵とは何か』で野間文芸賞、88年「樹影譚」で川端康成文学賞、91年『横しぐれ』の英訳でイギリスのインディペンデント外国小説賞特別賞、99年・大佛次郎賞、2001年・菊池寛賞、2003年『輝く日の宮』で泉鏡花文学賞と朝日賞、2010年『若い藝術家の肖像』(ジェイムズ・ジョイス)の翻訳で読売文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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