内容説明
「博物館かぁ。いったい、どんなことするんやろ」はじめての職場体験先は、まさかの奇跡の部屋だった。5人それぞれの刺激に満ちた1日。
著者等紹介
樫崎茜[カシザキアカネ]
1980年長野県生まれ。2006年講談社児童文学新人賞佳作を受賞。デビュー作『ボクシング・デイ』で第十八回椋鳩十児童文学賞、『満月のさじかげん』で日本児童文学者協会新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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mocha
92
職場体験で博物館へ行くことになった5人の中学生。博物館のバックヤードの、多様で地味な仕事とそこで働く人達に触れて、それぞれが少しずつ何かを見つける。TVでフライドチキンの骨で骨格標本を作った小学生が紹介されていたけど、実際に作るのは大変なんだなあ。自然科学はやはり見て触れてこそ面白く学べる。博士くんはきっと理科が好きになるだろう。(理科が苦手な瀬川学くん…湯川学のモジリかな?)博物館ボランティア、ちょっとやってみたくなる。2020/07/24
☆よいこ
73
[多嶋育実(たじまいくみ)]お調子者で勉強が苦手、得意なことがないと自信をなくしている男子。魚類担当になり、港で深海魚に感動する[橋本恋歌(はしもとれんか)]過干渉の母親にべったりで甘えっ子な女子。化石が入っているかもしれないノジュールを前に興奮。泣き虫の百瀬さん。[飯田円佳(いいだまどか)]フライドチキンを食べて骨格標本作り。骨がちょっと怖くなる。個性の意味に気づく。[肥後知恵(ひごちえ)]ボッチが前を向く[瀬川学(せがわまなぶ)]みんなから博士と呼ばれるのが負担。▽YA。中学2年生が博物館に職場体験2019/10/18
ベーグルグル (感想、本登録のみ)
41
博物館で職場体験に選ばれた5人の生徒は、希望でなく、無理やり場所を指定された。興味がないのでどうなるのかと思ったが、それぞれの担当場所での経験から、少しずつ興味を持ち始める事で、5人の仲間意識を持ち始め、成長する姿がいい。博物館での職場体験って羨ましい。実際バックヤードでのボランティアもあるそうだが、地元でもあるならやってみたい。2022/03/12
白雪ちょこ
28
職場体験授業で、博物館へ行くことになった主人公の5人。 本当は興味がなかったけれど…といった、中学生らしい感想からスタートしているところも、リアルでいい。 5それぞれ、博物館に飾られている様々なものを担当することになったが、働く大人達と共に、少しずつ心の変化が宿っているところ や、理科や社会の知識なども、沢山学べるため、とても良い一冊となっている。 体験だけではなく、5人それぞれの悩みや葛藤 も描かれている。 ヴンダーカンマーとは、言葉の通り「魅惑」が詰まっている素敵な場所だ。2023/10/26
Nobuko Hashimoto
25
自然科学系の博物館に職場体験に行った中学2年生の男女の一日。魚類、化石、骨格標本、哺乳類、無生物(植物と鉱物)に分かれてお手伝いをする。積極的に博物館を選んだわけではなかった5人が、それぞれの持ち場で、裏方の仕事の面白さを知り、自分の新しい面を発見する。もうちょい続きを読ませてほしいなというところで終わってしまうが、それもまた一日体験らしいかも? いいな、博物館で職業体験。/ 図書館に「児童書で学ぼう」というミニ特集が設けられていて発見。児童書って、知らない世界をわかりやすく教えてくれてホントありがたい。2021/09/30