内容説明
野原の駅にすむ、ふくろう。ある夜、来るはずのない列車に乗って、小さなおきゃくが、つきました。「ぼく、どこから来たんだっけ?」土のふえ・オカリナの音が静かにひびく、夜の絵本。
著者等紹介
蜂飼耳[ハチカイミミ]
詩人・作家。1974年神奈川県生まれ。早稲田大学大学院文学研究科修士課程修了。詩集に『いまにもうるおっていく陣地』(中原中也賞)、『食うものは食われる夜』(芸術選奨文部科学大臣新人賞)、『顔をあらう水』(鮎川信夫賞)など。絵本に『うきわねこ』(絵・牧野千穂、産経児童出版文化賞ニッポン放送賞)などがある
竹上妙[タケガミタエ]
版画家・画家。1986年東京都生まれ。和光大学表現学部芸術学科卒業。2007年、木版画を制作し、個展やグループ展で発表してきた。2008年全国大学版画展(町田市国際版画美術館)観客賞、2009年熊谷守一大賞展(中津川市主催)佳作、2011年同奨励賞受賞、2013年同入選。2017年『マンボウひまな日』で絵本デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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モリー
68
フクロウとオカリナの組み合わせに惹かれて読みました。他の読み友さんの感想が気になり、この感想を読む前に読んでしまいました。そして、ある方の感想に頷きました。これからは「どうして?」なんて考えるよりも、まずは、音や色を素直に楽しもうと思います。そういう感覚を忘れてしまうと、何を見ても楽しめなくなってしまうのかもしれません。2020/11/29
☆よいこ
32
駅に住んでいるふくろうが迷子のヒヨコを慰めるためにオカリナを吹く。ヒヨコのおかあさんがローラースケート履いて走ってくるw そしてめんどりだろうけど...立派に朝の鳴き声を披露する。▽これ、なんで絵本にしたんだろう。児童書向きのお話かと思う。2018/07/13
ヒラP@ehon.gohon
16
ふくろうが駅員を務める不思議な駅、朝を見たいとやって来たひよこ、月からうさぎも降りてきたりして、幻想的なお話です。 先祖から伝わるという曲をふくろうが吹くと、お話が広がっていきます。 吹ける曲が減ってきたふくろうさんの精いっぱいの活躍です。2018/09/04
遠い日
10
詩的な夜の駅。月野うさぎとの友情。家を出てきたひよこの、理由。代々伝わるふくろうのオカリナは先細り。すてきな5曲はこの先もちゃんと伝わっていくのかな。朝日が登るまでの、素朴なコンサートのような一夜が幻想的。2018/07/24
遠い日
6
野原の夜の駅を守るふくろうと、ふくろうに訪れたオカリナを演奏する機会。勝手に家を出てきたひよこの行動力と途方にくれる姿。月のうさぎとの昔からの約束。月光の下、全てが幻想的で、詩のようです。今ではひらがなで名前を表記することの多い竹上妙さんの絵が絶妙なシーンを繋ぎます。家に代々伝わるオカリナの不思議な力。残された5曲はこの先も伝えられていくのでしょうか。2021/08/02