内容説明
山のしゃめんにすんでる藤吉じいさんは、町でそだった一郎にいいます。「かみさまが、おつくりになったままのすがたで生きているやつは、なんだってすばらしいのよ」。おじいちゃんとまごとイノシシの、ちょっと変わった出会いのお話です。
著者等紹介
椋鳩十[ムクハトジュウ]
1905年長野県生まれ。法政大学卒業。受賞歴に『片耳の大鹿』で文部大臣奨励賞『孤島の野犬』でサンケイ児童出版文化賞・国際アンデルセン賞(国内賞)『マヤの一生』『モモちゃんとあかね』で赤い鳥文学賞・児童福祉文化奨励賞、“母と子の20分間読書運動”でモービル児童文化賞など。1987年没
保立葉菜[ホタテハナ]
1983年東京都生まれ。和光大学表現学部芸術学科卒業。展示・装画・挿絵など木版画作家として活動。各国のフォークアートに魅せられ、旅先や日常生活のエピソードをもとに制作(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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みーちゃん
75
『大造じいさんとがん』を書いた、椋鳩十さんの絵本。 田舎に住んでいる藤吉じいが、遊びに来た孫と森を歩いていて、休もうと、落ち葉がたくさんあるところに寝っ転がっていたら…? 森の中はこんな動物がいるんだ!と、思いました。イノシシの赤ちゃん、見てみたいな〜。また、イノシシの自分の寝床は、とても良くできていて、感心しました。絵も大きくて、読みやすかったです。他の椋鳩十さんの本も、読んでみたいと思います。2020/09/12
たまきら
32
椋鳩十さんは昔から大好きですが、このお話は読んだ思い出がありません。こんなに愛らしい話なのになあ。藤吉じいさんの暖かさ、おおらかさにほっこり。イノシシは害獣でもありますが、その賢さや独特の愛らしさが伝わってきます。せめて駆除したら食べるなり活用したいけど、放射能がなあ…。2018/08/24
遠い日
21
子どもの頃、夢中で読んだ椋鳩十。やっぱりいい。イノシシのねぐらの立派な構成に、びっくり。自然を自然のまま受け入れる藤吉じいの生き方。食べるぶんだけ、そばの粉を轢くというきっぱりとしたことばにも、それはよく表れている。驚かせてしまったイノシシの親子の再会をじっとじっと待つ藤吉じいと孫の姿がすばらしい。2018/03/02
ヒラP@ehon.gohon
17
今では想像もできない生活のお話です。 石臼でそば粉を作るところなど、思わずそれを食べたくなりました。 危険もいっぱいですが、山の動物たちと一緒に生きているって、素晴らしいとお思いました。 イノシシの巣の上に寝っ転がってしまうなどというのは、何かの体験がなければ書けないシーンですよね。 保立さんの木版画の線の太さが、このお話にはピッタリです。2018/03/07
いっちゃん
11
フカフカの落ち葉に寝転んでて、イノシシ出てきたビックリするな!2020/03/24