内容説明
森が、タイヘン。ある日、森から届いた手紙。導かれるように森に入っていくと…なんだかヘン!絵本作家・田島征三にたくされた森からの伝言。
著者等紹介
田島征三[タシマセイゾウ]
1940年大阪生まれ。幼少期を高知県で過ごす。1969年BIB(世界絵本原画展)金のりんご賞を受賞。東京都西多摩郡日の出村(現日の出町)に移り、自然に向きあう生活をしながら創作を続ける。1998年伊豆半島に移住。2009年、新潟県十日町の廃校を丸ごと絵本にした「空間絵本」を制作、「絵本と木の実の美術館」となった
さとうなおゆき[サトウナオユキ]
佐藤直行。1942年東京生まれ。桑沢デザイン研究所卒業後ライトパブリシティを経て独立し、イラストレーターとデザイナーとして活動する。1977年ライプチヒ国際ブックデザイン展グランプリ。「新しい帽子」同人(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひほ
30
森林破壊をしてごみ処分場を造ろうとする人間と森を守ろうとする動物たちの戦い。子供向けの本にしてはちょっと難しい気がしたけど、でも森林破壊について考えるいいきっかけにはなると思いました。2017/03/27
マツユキ
14
ヤマタロさんに葉っぱの手紙が届き、リンタロウはママと友達のみずきちゃんと一緒に山へ行く事に…。動物に変身し、森の豊かさや動物たちの能力を知る楽しいファンタジーと思いきや、容赦ない森林破壊で、動物の命をなんとも思わない人間たちが恐ろしい。絶望的でさえあるんだけど、バトンはリンタロウたち次の世代に渡されたと思うと、少しは希望があるかも。2023/09/20
のり
11
動物たちの森を、人間の都合でつぶそうとする。阻止しようとするタヌキたち。小学生にはちょっと難しい。2018/05/21
みー
11
平成狸ぽんポコ的なお話なのかと思ったら、結構シビアな表現もあり、衝撃的・・。田島さんは、正直にストレートに描くからね。色々な刺激に慣れた今の子供には、この位シビアな内容の方が伝わるのかな。野生動物と人間との共存、自然破壊、廃棄物処理場、色々な事柄が描かれている。図書館本。2016/10/12
遠い日
9
田島征三さんが描き続け、訴え続けてきた、環境破壊、廃棄物処理施設などの無理矢理な建設などに対する、悲痛な叫びがここにある。森の動物たちの闘いぶりを、動物たちの視点で描く。人間のエゴむきだしの自然破壊。この森で命を繋いできたものが追いつめられて行くようすに、憤りと微かな諦観を覚える。2016/10/13