内容説明
小さきものに宿りし永遠。二十四節気の虫のお話完結編。
著者等紹介
おのりえん[オノリエン]
小野里宴。1959年東京に生まれる。作家。児童文学作家としての作品も多いが、『メメント・モーリ』(理論社)などの長編ファンタジー作品もある
秋山あゆ子[アキヤマアユコ]
1964年東京に生まれる。漫画家として『虫けら様』『こんちゅう稼業』(青林工藝舎)などのファンタジックな虫の世界を描くかたわら、絵本作家としても活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mocha
82
田舎へ引っ越して来たよりこさんの1年をつづる、シリーズ第3弾。二十四節気を章立てにして、今回は秋分から立春までの秋冬編。虫が苦手だからこそ生態を調べ、退治できないから共存しようとし、見過ごせないから飼ってしまう…。小さいいきもの達から気に入られたよりこさんは、まるて不思議の国のアリスみたいに、小さくなって向こうの世界にお招ばれする。地べたに近いところで感じる折々の季節の、なんと豊かなこと。擬音語がとてもきれいで、さすが童話作家だなと感心する。秋山さんの挿絵も素晴らしい。2015/10/16
ままこ
66
シリーズものなのに完結編から読んでしまった。でも問題なしで楽しめた。虫が苦手なのに虫と縁がある主人公よりさんが体験した不思議な出来事。二十四節気の秋冬編。コブは初めて見る人はビックリするだろうな。初めてじゃなくてもあれが突然現れるとビックリするけど(笑)ミミズクという虫は初めて聞いた。早速検索。みたことあるようなないような…。装丁が虫だらけで虫が苦手な方には申し訳ないが物語は私好みで面白かった。優しく心に染みるノスタルジックファンタジー。春編と夏編も読んでみたい。2018/09/24
mntmt
20
春、夏と来て、これが秋冬のお話。ヨリさんの一年が終わる。と言うことは、これでこのシリーズもお終いなのかな。ちょっとさびしい。虫嫌いな私が虫に興味を持ち出した。でも、クモやスズムシは、好きなので、シリーズ?三部作?の中では、これが一番好きです。図書館の大人の本の棚にも置いてほしいなと思います。2015/12/07
どら母 学校図書館を考える
13
なんだか、ふしぎな世界でした。 2017/12/20
遠い日
13
よりさん(ヨーリーン)と小さき者たちとのファンタジー。今回はカギョクとショウショウをパートナーに、秋から冬、そして浅い春までを巡る。日常からふいに小さき者の世界に入り込むよりさんの、命への気づきに何度ハッとさせられたか。虫たちの世界には彼らなりの秩序があって、それは直に命と繋がっている。生きる身の丈を斟酌すれば、虫を世話するというのは人間のエゴだ。季節を巡り、4人の元気な男の子たちの健やかな成長も垣間みられる物語の輝きを楽しむ。秋山あゆ子さんの精緻な挿絵もすばらしかった。2015/04/15
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