内容説明
都に戻った源氏は紫の上と再会を果たします。明石の君との間に生まれた姫君の入内を進め、並ぶ者のいない栄華を極める中、女三の宮という一片の暗雲が物語に影を落としていきます。源氏の晩年までを一気に全三巻で。紫の上を中心に再構築したみずみずしい源氏。勾玉シリーズ、RDGシリーズの荻原規子によるスピード感あふれる新訳。
著者等紹介
荻原規子[オギワラノリコ]
東京に生まれる。早稲田大学教育学部国語国文学科卒。2006年『風神秘抄』(徳間書店)で、産経児童出版文化賞・JR賞、日本児童文学者協会賞、小学館児童出版文化賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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mocha
91
2巻では源氏の君が宮廷に返り咲き、子ども世代へと話が移っていく。“中の品”である姫達の帖がバッサリ割愛されているので、物語の大筋は分かりやすいが、その他多勢にされた姫達が気の毒。時が経ち、官位なども変わっていくと、誰が誰やらごちゃごちゃして来た。相関図や登場人物の紹介がないので『あさきゆめみし』をあんちょこ代わりに読んでいます。2016/01/05
エンブレムT
50
「わずかな過ちも犯せば非難を浴びると慎重を期した」と自分語りをする源氏の君に対して「“色好みの行いで浮き名の連なる様は源氏の君に並ぶ者なし”な君が何を語っちゃってるのさ たわけたことをぬかすのはこのクチか あきれる思いです」ってな感じのツッコミを入れながらではありましたが、読了~♪この巻は、光源氏が栄華を極める28歳から40歳までが描かれております。彼の子供世代の描写も多くなってまいりました。そして!「これを読まずして『源氏物語』を語るな」と言われてる『若菜』の章が始まったところで『以下次号』なのでしたw2014/09/28
ゆずきゃらめる*平安時代とお花♪
36
紫の結び第二巻♪時代は子たちの時代へ。この訳だと光源氏の女性関係がさっぱり書かれていてわかりやすい。注目は夕霧と雲居雁の君の純愛物語。つくづく邪魔をする内大臣にはらただしい。最初から許可すればいいのに。巻の終わりに女三宮という邪魔者。紫の上が可哀そうすぎる。紫式部はどういうつもりで書いたのか・・・。2017/07/14
ひめありす@灯れ松明の火
30
源氏の人生も中盤戦に入りました。大きな出来事としては明石中宮の出世と、六条院造成、女三宮の降嫁でしょうか。表紙が出ないのが残念。まだ娘っぽい紫の上が後の明石中宮を抱いている絵なんです。ちょっと持て余し気味の関係性が可愛らしいんです。しかし、読めば読む程源氏が嫌いになるこのお話。そして深まる謎。話の筋に大きく関係のない玉蔓十帖がこの中に組み込まれている理由は、やはり別人の手によるものだからなのでしょうか。蛍の所表しとか、幻想的で好きなんですけれど。次が最終巻。この源氏と紫の上はどんな結びを迎えるのでしょうか2014/02/09
まひる
27
あっという間に源氏の君が50歳に。時の流れが早くてちょっとついていけないくらい。帝と息子の夕霧に話が移りつつある。2019/11/07