内容説明
私は、三浦凪、17歳。好きなものは、カカオ80%のチョコレートとミステリー。苦手なことは、群れることと甘えること。夏休みに、クラスメートの雪絵が、書き置きを残して姿を消した。おとなしくて、ボランティアに打ち込むマジメな雪絵が、いったいどうして…?カレでもできたのか?気乗りはしないけれど、私は調査に乗り出した。ひと夏のきらきらした瞬間を封じ込めた、おしゃれなハードボイルド・ミステリー。
著者等紹介
永井するみ[ナガイスルミ]
1961年、東京生まれ。東京芸術大学音楽学部を中退した後、北海道大学農学部農業生物学科を卒業する。1996年に「隣人」で双葉社の小説推理新人賞を、同年に有機農業をテーマにした『枯れ蔵』で、新潮社の新潮ミステリー倶楽部賞を連続受賞し、作家としてデビューする。リアルタイムの社会問題や業界の裏側などを織り込んだ本格的なミステリーや、恋に仕事に一生懸命な女性の生きる姿を等身大で描いた作品など、ジャンルを超越したその作風は、常に新鮮な驚きで読者を魅了しつづけている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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そのぼん
32
失踪した友人を探していくことになった女子高生が主人公の物語でした。若い人向けのミステリーったので、軽く読めました。2012/10/26
らぴ
20
ガールズ・ハード・ボイルドって……ハードボイルドの定義ってなんだ(笑)? ヤングアダルト向けなので、読みやすいけれど主人公のキャラクター設定が苦手かも。ストーリーは興味深くて最後まで楽しく読めたので、まあ良し、な作品。2010/08/11
岬
18
読みやすく、親しみやすい作品でした。主人公の凪がとても魅力的な女の子だと思う。マスターもいい。だいぶ前に読んだけど、マスターにまた会いたくなって借りてきてしまった(笑)2012/04/14
zanta
15
凪がかっこいい。学校生活がでてくるものの、独りで立つことが苦にならない子が主人公なので、ジメジメ感がないのはいい。本当はこんな風に達観できる人は少ないのではないかとも思うけれど。高校生ほど今の私から遠い存在はなく、だからこそ気分良く楽しめたのかな。颯爽と生きる姿が好感を持てる。2013/11/19
しろいるか
12
装丁もタイトルも主人公が女子高生だということも何だか往年のコバルト文庫みたいだな~というのが第一印象。主人公の三浦凪は、自立心が強く、彼女の好物のチョコレートのようにビターな雰囲気を持つ。女友達と群れたり男に媚びたりしないというところは野生動物のようで格好いい。クラスメートの雪絵が書き置きを残し家出したことを知り、一本の細い糸を辿りながら探すのだが、その行く手はデンジャラス! 結末は先読みできてしまったが、女子高生という危うげな凪の立ち位置がスリリングで一気に読めた。2009/07/14