内容説明
麻丘すみれ、14歳。フツーでマジメな中学2年生、のはずなのに…。このサイアクの状況、どうにかしなきゃ!笑って、あきれて、だけど、ホロリ。これは、自分の居場所がない中2女子・麻丘すみれの涙ぐましい(ほどやぶれかぶれな)1年間の記録である。
著者等紹介
黒野伸一[クロノシンイチ]
1959年神奈川県生まれ。05年に「ア・ハッピーファミリー」(→文庫化時『坂本ミキ、14歳。』に改題)できらら文学賞を受賞しデビュー。安定した、かつ軽妙さを備えた筆致と、エピソードの活写を積み重ねて物語を進める手腕に、期待を集める気鋭の作家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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tokotoko
18
19才のすみれちゃんが、思春期で大変だった14才の自分を振り返った回顧録。中学生は遠い昔だけれど、すみれちゃんの心の動きは、大人の私が読んでも共感できた。大人でも、いろいろ・・・揺れることは多いから。私だけかな!?すみれちゃんから見た、大人の身勝手さにも、身に覚えがあるような気がして、ちょっとドキドキ。ちょっと元気がなかったけど、強いすみれちゃんと一緒に、どんどん吹っ切れていったような気がする。彼女に負けないように、がんばらなきゃなぁ!大人をしっかりがんばらなきゃなぁ!!2013/12/01
あまりりす
10
まさかの既読本!?と思うほどの、尋常でない既視感。YA作品のようですが、同世代が読んでどう感じるの?と疑問に思うほど独白が(作中の言葉をさらっと使うと)うざい。面白くなかったっていうのとは違うんだけど…うーん、あまり楽しめませんでした。2014/09/13
そのぼん
8
10代の頃ってこんなこと考えてたっけ…って思いながら読んでいました。いつの時代も基本的には変わらないんだなあって思いました。2011/10/09
硯浦由咲
5
かなり痛い話だった。誰にでも「あの頃ほんとにバカでした」って時代はあって、すみれちゃんのアサッテな方向への努力に「いやいやいや!」とツッコみつつも、「でも分からんでもないんよなぁ」と思ったり。でもすみれちゃんは、よりいい場所へ行こうと努力していて、ほんとにえらいと思ったよ。曲げちゃいけないところは曲げないしね。これをやってるから、あの頃の自分を否定しない、ラストのすみれちゃんになってる訳やね。これからの二人がどうなるかは分からないけど、あの頃のすみれちゃんを見ていた純ちゃんには「行け!逃すな!」と言いたい2013/06/08
BlueBerry
4
ダメな時は何をやってもダメみたいなことってありますよね。希望を捨てずに生きていれば良いことも在るよ」みたいな本でした。2013/04/04