内容説明
幸せに必要なものは愛?信頼?お金?―ぼくの幸せはぼくが見つけます。安東みきえの書き下し短編集。
著者等紹介
安東みきえ[アンドウミキエ]
1953年山梨県甲府市生まれ。1994年第11回小さな童話大賞(毎日新聞社主催)大賞および選者賞今江祥智賞受賞。1997年より「そこまでとべたら」が『中学国語1』(光村図書)に収録。2000年『天のシーソー』(第11回椋鳩十児童文学賞受賞、理論社)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nico🐬波待ち中
96
卵からはじまる、全てが緩やかに繋がる5つの物語。どれも可愛くて優しくてほのぼのとした物語で、心を和ませてもらえて、読んで良かった。オケラだってオオカミだってインコだってハゲタカだってハイエナだってダチョウだってアルマジロだってコウノトリだって。みんなみんな誰かのことを思いやったり、見たいもの知りたいことが色々あったり歌を歌ったり、楽しくて笑ったり悲しくて泣いたり…生きているって本当に素敵なことだと思える物語だった。特に「ハゲタカの星」が好き。下和田サチヨさんの絵もとても可愛くて物語のイメージにピッタリ。2017/12/23
greenish 🌿
89
卵の中でヒナが悩んでいた。この殻を破って世の中に出て行くべきかどうか。卵からはじまる5つの物語 ---なんとわくわくするタイトルでしょう!下和田サチヨさんのコラージュ風の挿絵も素敵!そしてまたまた、オケラ・オオカミ・ハゲタカ・アルマジロ・コウノトリの悲喜劇から、生きること・愛することの真髄を教えられるのです。 幸福な家庭を探して卵を届けるコウノトリ。何が幸福かを悩むのですが、つまるところ、どんな境遇かではなく、いかに愛を込めて生きられるかってこと。 ユーモアがあってホロリと泣ける、素敵な一冊です。 →2014/07/11
ふう
87
あまりメジャーじゃない動物たちの、かわいくてクスッと笑えてちょっと切なくて、最後に生きる事が愛おしくなるお話でした。押しつけがましくにりがちな親子の愛情や生きる意味についてこんなに楽しくお話してくれるなんて、安東さん、さすがです。動物たちが哲学者かと思うほど名言?もたくさんでしたが、一番よかったのはこれ。「おたんこなすのあんぽんたんのへっぽこオオカミ!」下和田サチヨさんの絵も味があって、お話にぴったりです。2018/02/02
おたけஐ೨💕🥒🍅レビューはボチボチと…
85
85/100点 "卵があった"というフレーズから始まる、5つの素敵な話しが詰まった短編集。全ての話しが緩く繋がっていく構成も面白く、安東さんの作品を読むのも五作目になりますが、この作品が一番気に入りました。物語に登場してくる動物が、自らが何が幸せかを考えながら、自分自身の生活を必死に生きていく姿に共感出来ました。どの話しも、ユーモアを混じえた作者の温かな眼差しが感じられて全て面白く読めました中でも「ハゲタカの星」が一番印象に残りました。もっと多くの人に読んでもらいたい作家さんです。2017/11/06
ぶんこ
79
熊のすぐ後に読んだので、ブラックぶりが緩和されて感じました。卵があった・・から始まる物語。親子の愛情、育ての親、コウノトリの生真面目さ、ハゲタカの孤高。オケラの夢。見逃しがちで、取るに足らない存在と思ったり、いやらしい存在と勘違いしていたり、人間の傲慢さも知らされました。ハゲタカやハイエナを気持ち悪いと思えなくなるから不思議です。命あるものすべて尊し。2016/07/13
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