内容説明
ラッキーは自分でつかまなくちゃ!超人気『ガールズ・シリーズ』のウィルソンが贈るちょっぴりシリアスで、最高にクールな勇気のストーリー。
著者等紹介
ウィルソン,ジャクリーン[ウィルソン,ジャクリーン][Wilson,Jacqueline]
1945年イギリス生まれ。ジャーナリストを経て作家に。児童書を中心に英国で約70冊以上の本を出版し、毎月5万部を売り上げる。『バイバイわたしのおうち』(偕成社)でチルドレンズブック賞、『ふたごのルビーとガーネット』(偕成出)と『Lizzie Zipmouth』(未邦訳)でスマーティーズ賞を、『The Illustrated Mum』でガーディアン賞を受賞
尾高薫[オダカカオル]
1959年北海道北見市生まれ
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
こもも
9
児童書ならではの読みやすさとスピード感で、あっという間に読了。でも、内容はとても重く、深かった。大人になりきれない母親には、心底、腹が立って腹が立って・・・。頑張れ、頑張れと主人公を応援し続ける読書になった。途中、何度も(子ども達の母親への愛情は充分理解した上で、それでも)施設に入る方が幸せなんじゃないか?と思わずにはいられなくて、家族の問題は複雑なんだなあと痛感する。だからこそ、せめて、本の中だけでもハッピーエンドで終わってくれて良かった。どうかこの後も、ジェイニが幸せに暮らせますように。2017/07/17
長くつしたのピッピ
7
子どもの取り巻く環境が激変していることを実感。父親のDV、大人になれない母親、それらすべてを引き受ける長女。機能不全の家に育った子どもは、親に甘えることを知らずに早くに大人になってしまう。母親が宝くじに当たったのを機にDVの父親から親子3人で逃亡する。初めは順調だったが、母親の男性依存や病気で暮らしが立ち行かなくなる。やっと、人に頼ることを思いついて疎遠だった伯母に連絡を取る。YAなのでストーリーは単純だったが、内容は現代に即していて胸が痛かった。2016/01/25
うー。
5
再読。七年前に読んで、そのとき今年のベストだと思ったんですが、やっぱりおもしろかった!スピーディーに展開する話運びはさすが。そして主人公の心の動きにリアリティがある。家庭内暴力、底をつくお金、子どもっぽい母親のかわりに早く大人にならなきゃいけない主人公、ガン、家族、血の繋がりなどベビーな問題を扱いながら、読後明日もがんばろうと思える一冊。2012/07/17
調“本”薬局問悶堂
3
かっこいいけど、お母さんに暴力を振るう元ロックシンガーのお父さん。 暴力を振るわれてもお父さんにベタ惚れなお母さん。 そのお父さんが強くてかっこいいと思う5歳の弟。 そんな家族の中で暮らす12歳くらいの主人公。 出てくる女性たち誰にも共感出来なかった。 まだお父さんのほうが普通の人に感じる。 これがイギリスでは当たり前ならイギリスでは暮らせない。 お母さんのお姉さんはまとも。 そこそこ好きな作者だったけど、これまで読んだ中で一番つまらなかったかも。 表紙はかわいい。 《2020年5月 登録》2005/08/10
ヴェルナーの日記
3
父親のDV(家庭内暴力)に耐えかね逃げ出した3人。母親のニッキー、主人公の女の子ジェイニ、そして弟のケニー。名前も変えて新た生活を始めが、男に依存しないと生きていけないと思っている頼りない母と、父親を恋しがる泣き虫な弟。その間に挟まれたローティーンのジェニーは、年齢のわりにしかっり者だが、根はとても心配性でマイナス思考の泣き虫。そんな3人の新生活にも問題が持ち上がる…。この手の物語はリアルすぎると生々しくてドキツクなってしまうが、そこはユーモアを交え子供も読める作品する力量は匙加減は流石はウィルソン。2013/09/26